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from: consolationsさん
2012年10月03日 21時10分01秒
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ボロディン: 交響曲第2番 温和な性格の日常音楽家、実は科学者
会社から帰宅後、妙にロシア音楽が聴きたくなり、チャイコフスキーは、やや気乗りせず、今夜は、ボロディンを聴いています。
話を始める前に…
ロシア五人組は、19世紀後半のロシアで民族主義的な音楽創作を目指して結成された バラキレフ ・ キュイ ・ ムソルグスキー ・ ボロディン ・ リムスキー=コルサコフ ら作曲家の集まりで、
バラキレフの提唱により結成されました。
彼ら5人の共通の点は、アマチュアの作曲家で、音楽家とは、別の職業を持っていたことです。
5人は、当初真剣に、互いに自作の作品を意見交換しあいました。
しかし、提唱者バラキレフが、強硬な姿勢にでたため、バラキレフ自身が、仲間から外れ、ムソルグスキーに対してもその作品に辛辣な批評を繰り広げるようになりました。
ムソルグスキーは、そういったイライラ感から酒におぼれてしまいました。
一方、ロシアの大作曲家 チャイコフスキーは、表面的な争いは避けていたものの、5人組に対し、あまり良い印象は持っておらず、
次第に5人組は分裂して行くことになるのです。
5人組の中でも、一番温和な性格で、穏やかな人生を送ったのが、
ボロディンでした。
ペトログラードの軍医学校に入学したボロディンは、2年間科学を勉強するため、ドイツへ渡り、帰国後は、母校の薬学部の教官に任命されます。
穏やかな性格のため、生徒や親せきが、彼の家を訪問することも、たびたびで、なかなか作曲の時間は取れなかったようです。
チィイコフスキーは、ボロディンのことを、「とても有能な作曲家ではあるが、、他人の介助なしには一音たりとも書けない」と批評しており、ボロディンの作品には、実際、グラズノフ や リムスキー・コルサコフの補筆が行われています。
温和な性格のボロディンは、自身のことを、
「本業は科学で、音楽は趣味」と語ってるように、欲の無い性格の持ち主でした。
5人組の提唱者、バラキレフは、交響曲を創るべきと主張し、結局、交響曲を作ったのは、リムスキー・コルサコフ と ボロディンだけでした。
ボロディンの交響曲 全3曲うち第2番交響曲は、7年の歳月をかけて作られた、確かな名曲で、優れた作品だと思います。
オペラ「イーゴリ公」を書いていた時期と重なるので、この第2番交響曲には、関連箇所があるとも、言われています。
第2番作曲には逸話があり、ロシア音楽協会の主催で、初演しようとした際、どういう訳か、第1と第4楽章の総譜が、亡くなってしまい。
ボロディンは、記憶を頼りに、再度、オーケストレーションを行うことになりました。
初演時の評判は、あまり、かんばしくなく、リムスキー・コルサコフは、オーケストレーションが重々しすぎ、金管楽器が出張りすぎていると、批評しました。
初演から2年後、ボロディンとリムスキー・コルサコフは、特に重々しいと感じていたスケルツオ楽章を改訂し、再度演奏する運びとなりました。
確かに、チャイコフスキーのいう「他人の助けなしには作品を創れない」というのも、この曲にも当てはまっています。
とはいえ、後の指揮者、ワインガルトナーは、「ロシア交響曲の中でも重要、熟達して流暢 ロシアの民族的性格を的確に表現している」と賛辞を述べています。
第1楽章の初めは、「いかつい」感じの曲の始まりで、骨太の、ときには、ひなびた感も顔を出すという とっつきにくい面もありますが、しかし、不思議と均衡が保たれており、
確かに全体を通して聞くと、ロシアの叙事詩的精神に満ちた 交響曲です。
全曲を通して聴くと、私は、名曲だなあ と思います。
当時の音楽批評家スターソフが、「獅子」、ムソルグスキーが「英雄的」と呼んだこともあり、総して「勇者」という標題で呼ばれることもあります。
まあ、一言でいうなら、勇壮な曲であることは、間違いないです。
エフゲニー・スヴェトラーノフの指揮による、ロシア国立交響楽団のCDを聴いています。
金管部分が明確に鳴り響き、作品の良さを、盛り立てるように表現していると思います。
コメント: 全2件
from: ぺぇたぁさん
2012年10月04日 21時18分28秒
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「Re:ボロディン: 交響曲第2番 温和な性格の日常音楽家、実は科学者」
consolationsさん、こんばんは。
ボロディン!
僕はあまりロシア音楽に親しんでこなかったので、
この分野はこれからのお楽しみ♪
といったところでしょうか。
ボロディンの交響曲2番も、
ラトル指揮ベルリン・フィルのCDがあったりで
存在は知っていましたが、たぶん
聴いたことはなかったと思います。
いまYouTubeにあったカレル・マーク・チチョン指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウ管の演奏で
この曲を楽しんでいます↓
(http://www.youtube.com/watch?v=FmUsL6biVro)
consolationsさんのおっしゃる通り、
なかなかの名曲ですね!
またひとつ素晴らしい音楽に出会う機会をいただきました。
ありがとうございます♪
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from: consolationsさん
2012年10月05日 19時38分47秒
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「ぺぇたぁ さんへ プーランクの記事 面白かったです。」
ぺぇたぁ さんへ
こんばんは、コメントありがとうございます。
今、◆ブログ村◆で、「mondnacht」というブログを開設している ぺぇたぁさん のプーランクの記事を読みました。
わたしにとり、プーランクの知らない曲でしたので、興味津々で、読み、添付映像音楽を聴いています。 名曲ですね。
フェヴリエ&プレートル指揮RTF国立管の演奏
「2台のピアノとオーケストラのための協奏曲〜第1楽章」♪
最高です。
プーランクってこんな、曲もあったんだと思いました。
フランスのエスプリ感もありますが、穏やかで淡々としている一面もある曲ですね。
またCD紹介と感想も記載してくださっているので、より楽しめました。
ありがとうございます。
また名曲に出会えました。
※補足
『このブログ左上の◆ブログ村◆から、ぺぇたぁ さんの記事にたどり着けます』
みなさんへ
ぜひ、「mondnacht」ブログ訪問してみてください。面白い記事ですよ!!
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