所有ＣＤ約５，０００枚、レコード３００枚という私。音楽好きでもありながら、収集が好きなのでしょうね。
本当にポルシェが買えるくらい、この１７年間、音楽にはつぎ込みました。


　実は、もう一つ趣味があります。
　機械式時計です。

「正確な時を、電池ではなくゼンマイが刻む」 というだけでもロマンがあるじゃないですか？！

　２５歳の時、思い切って、オメガのスピードマスターを購入して以降、
機械式時計の雑誌「世界の腕時計」「Chronos」をずっと、「レコード芸術」同様に毎号、愛読しています。



時計は時を刻むだけではなく、人生の『その時その時の思い出』を刻むものだというのが、
私の意見です。　






スピードマスターをつけていた頃の大きな思い出は、２つあります。

　①私は２７歳当時、企業の人事採用担当者で、会社説明会を各大学でしておりました。

　ある東京の六大学のひとつの大学の会場で、５００人を超える学生さんを相手に質疑応答を含め約５０分、パワーポイントで、説明した時には、オメガのスピードマスターをしておりました。

　キラリと光る銀のキラメキを確かめながらの説明会…　
自分で、自分を仕事のできる社会人と勘違いしていた頃の自信にあふれていた時期の思い出。

　②２８歳の時、詳しくは書けませんが、（許してください）
それまでの人生で、自分は生きていると実感したある５月の思い出。
道端の草まで、輝いて見えたあの頃…


　
思い出したくもない３２歳…
人生　「上り坂」 「下り坂」 「まさか」の 「まさか」ですよ、
体調を崩し、寝たきりになり、職も何もかも失い　時の刻みは、２年間止まりました。


　それから、当時３４歳、人生の再起をかけて挑んで、面接に受かった後、即、次の人生に賭ける意味で、
ＩＷＣ（インターナショナルウォッチカンパニー）の黒色の文字盤のパイロットウォッチ「マーク１６」を購入しました。


再就職当時、さすがに２年間寝たきりだと、通勤だけでも疲れ、会社に着いたときには、もうヘロヘロでした。

でも、こんな自分でも採用してくださった方々、上司の期待の１０の１でも応えられるよう、ＩＷＣを見ながら、頑張ったというより、耐えた３年間。
　ずっと相談にのっていただき、応援してくださった上司でなければ、３年はもとより、１週間も、もたなかったでしょう。

　
　その意味で「ＩＷＣ」を見ると、上司のお心遣いが浮かびます。
（今もこの上司で、本当に人間味ある、熱い男の人です。）



　それから、今３７歳、
自分の新たな人生を刻むべく購入した　通称「雲の上の時計」
銘柄は秘密です。（ゴメンナサイ）
この上なく上品です。この時計を付けると立ち振る舞い　挙措が、それに見合うようになるから、不思議なモノです。
　値段ではなく、デザイン、ただよう品格で、セレクトしました。



　「時」だけでなく、「曜日」、「日にち」までが、機械で動くというその魅力は、何にも抗しがたいです。

　結局は、３本を所有していますが、３年に１回、オーバーホールという分解掃除の点検を施してやる必要がありまして、

先日出した、ＩＷＣの時計は９万円かかりました。

機械で動くので、分解掃除して、油を注いでやる必要があるのです。

　水晶式 電池 (クォーツ)時計 は、肝心の部分が壊れたら、おしまいですが、
機械式時計は、部品交換する限りでは、半永久的、子孫代々まで、受け継がれていくでしょう。

　
　私の音楽コレクション、および時計も受け継がれるであろう日が来るのを、待望しています。

　少々、アクの濃い、個人的な回想録になってしまいました。
お読みくださり、ありがとうございました。


　ゴルドマルクのヴァイオリン協奏曲を聴きながら書きました。
（少しは音楽ネタも入れときます）



写真は時計裏面のスケルトンです。