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from: consolationsさん
2012年10月09日 21時51分42秒
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スクリャービン: ピアノ・ソナタ第2番 「幻想」 海にまつわる幻想 と 神秘主義の片鱗
スクリャービンのピアノ・ソナタは少年時代の習作を除くと10曲あります。
10曲の作品は、大きく3つに、わけることが出来まして、
①ロマン派ピアノ様式、ショパンの影響を受けながらも、独自の語り口を添えていった第1番から第3番
②中期の第4番、第5番では、神秘主義に傾倒しつつ、スクリャービンならではの音響世界を模索した内容を聴くことが出来ます。
③機能和声から離脱した独自の作曲語法を確立した 第6番以降…
今回聴いている、第2番ピアノ・ソナタ「幻想」:
ショパンの影響を受けていたピアノ・ソナタ第1番の作曲を終え、
すぐ、作曲に取り掛かった1892年…
スクリャービン20歳の時に、モスクワ音楽院を卒業し、
何回かのヨーロッパ旅行をし、ワーグナーなどの最先端の音楽に触れる中で、足掛け5年の歳月をかけ、ピアノ・ソナタ「幻想」は、1897年に、出来上がりました。
広い音域を駆け巡る分散和音に、スクリャービン語法が、つまった、聴きごたえのある作品です。
第1楽章についてスクリャービンは語っています。
「海の力。曲の最初の箇所は、南国の海の静けさを表現している。
展開部は、深い海の動揺を表し、
再現部は、宵闇からしばらくして、あらわれる愛撫するような月の光を表している」
また、第2楽章については、「嵐に波立つ広大な海のひろがり」をイメージして作曲されています。
2楽章から構成されていることからも、ソナタ形式を強く意識したのではなく、
作品自体は、標題にあるように、「幻想」曲風の、素晴らしく洗練された中にも、息をのむほど音の並びが美しく…
(海岸ですくった砂が、手からサラサラとこぼれていくイメージが浮かびます。このサラサラ感です。)
10曲のピアノ・ソナタの中でも、私は一番、好んで聴いています。
アナトゥール・ウゴルスキのドイツグラモフォンへの録音で聴いています。
ウゴルスキーは、独自の解釈で、作品より目立ってしまう傾向もときに、多いですが、
性格的にも、天然のやんちゃ坊主の ウゴルスキが、
珍しく、折り目正して、作品に寄り添っています。
だから、激しく奏でられる第2楽章も、穏やかに聴こえ、
ゆえに、曲の良さが前面に押し出された名演奏となっています。
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ちょっと咳き込み、風邪気味です、体調管理には気を付けなければ、いけません。
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コメント: 全1件
from: マジックバトンさん
2012年10月16日 02時43分18秒
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「Re:スクリャービン: ピアノ・ソナタ第2番 「幻想」 海にまつわる幻想 と 神秘主義の片鱗」
こんばんは。
何度か聴いていました。
海の遠近感といいますか、近くの波と遠くで日の光を浴びてきらきら輝く波を感じます。
波については響く音、少ししか響かない音、微妙な音の長さの違いによって揺れがあるのかな?とか感じたのは私だけですかね。
わずかな時間で海のドラマを表現していると思います。
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