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from: 庵主さん

2013年08月22日 21時17分44秒

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美しく、優雅に歌う秘訣。

珍しく、謡のお稽古の話題です。当方の能の地謡のレッスンでは、どんな曲のどんな段落であれ、いつも必ず、師匠に「早い」「遅い」「早い」「遅い」...と叱ら

珍しく、謡のお稽古の話題です。

当方の能の地謡のレッスンでは、どんな曲のどんな段落であれ、
いつも必ず、師匠に「早い」「遅い」「早い」「遅い」...
と叱られ続ける。

どうしていいかわからず、途方にくれていたところ、世阿弥『申楽談儀』にその理由を発見し、すとんと心に落ちたものです。
上手な謡は決して"早さ・遅さ"のスピードではなく、拍子のノリなのでした。

漫然と美しく謡おうとするだけでは、留めがしまらぬ。機を読んできっと留めれば急の位となり、よろしい。さもなくば、破の位のままでしまりなく終わってしまうのだ。
 拍子一つ一つに緩急をつけ、たっぷり優雅に謡い続けることがよい、と謡うゆえ、拍子が間延びしてしまうのだ。たとえば水鳥が、水面下では懸命に水をかき、進んでいるように、謡の上手は心の中で拍子の乗りをもちながらも、ゆったり美しく謡っているのだ。
 下手はここに至らずして、上辺だけを真似るとみえる。「とかや」を上手が引いて謡うと、下手はその謡い方がよいと思い、「とうかや」などと引きずってしまうのである。

(世阿弥『申楽談儀』十二.謡の心根 2013年8月能文社)

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from: チョッパーさん

2013年08月23日 16時40分44秒

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オーナー様。

至らない私のコメントにご説明くださりありがとうございます。
「序破急」の概念は私は体験したことがないのですが
相当の修練を伴われる世界観なのかもしれません。

以前オーナーさんのお能を少し拝見させていただいたときに
私なりに感じたことがあります。
「鬼」や「女」を演じられたとき、確かにそこに「鬼」や「女」が
存在しているようなそんな高揚を味あわせていただきました。
凄かったです。
表情といい動きといい、別人かと思いました。
間近で観させていただきますと指の一本一本に至るまで
神経が研ぎ澄まされていますね。
またお目にかかれましたら光栄です。
いろいろとありがとうございます。

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