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from: 庵主さん
2010年09月10日 16時17分42秒
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西行と芭蕉をつなぐ“能”。最終回
当シリーズは、今回で最終回。
最後は、【言の葉庵】謹製の
「芭蕉 能題材句集」をお届けしましょう。
他にはありません。
声よくば謡はうものを桜散る
(砂燕 元禄元年)
なりにけりなりにけりまで年の暮
(俳諧江戸広小路 延宝4年)
花の陰謡に似たる旅寝哉
(真蹟懐紙 元禄元年)
「実盛」
むざんやな甲の下のきりぎりす
(奥の細道 小松 元禄2)
「姨捨」
俤や姥ひとり泣く月の友
十六夜もまだ更科の郡かな
(更科紀行 貞亨5年)
「羅生門」
荻の穂や頭をつかむ羅生門
(蕉翁句集草稿 元禄四年)
「鵜飼」
おもしろうて
やがて悲しき鵜舟かな
(貞亨5年)
おもしろうさうしさばくる鵜縄哉
(阿羅野 巻之三)
「杜若」
杜若語るも旅のひとつ哉
(笈の小文)
杜若似たりや似たり水の影
(続山井寛文7年)
杜若われに発句の思ひあり
(俳諧千鳥掛 貞亨2年)
「景清」
景清も花見の座には七兵衛
(真蹟扇面 貞亨元年)
「熊坂」
熊坂がゆかりやいつの玉祭
(笈日記 元禄2年)
「胡蝶」
胡蝶にもならで秋経る菜虫哉
(後の旅 元禄2年)
「西行桜」
西行の庵もあらん花の庭
(泊船集 貞亨元年)
「遊行柳」
西行の草鞋もかかれ松の露
(笈日記 元禄2年)
田一枚植ゑて立ち去る柳かな
月清し遊行のもてる砂の上
(奥の細道 元禄2年)
「菊慈童」
盃や山路の菊と是を干す
(俳諧坂東太郎 延宝7年)
山中や菊は手折らぬ湯の匂
(奥の細道 元禄2年)
「安宅」
夏草や兵どもが夢の跡
五月雨の降のこしてや光堂
(奥の細道 元禄2年)
「隅田川」
塩にしてもいざ言伝ん都鳥
(俳諧江戸十歌仙 延宝6年)
「敦盛」
須磨寺やふかぬ笛きく木下やみ
(笈の小文)
「海士」
須磨のあまの矢先に鳴か郭公
(笈の小文)
「土蜘蛛」
蝶鳥の浮つき立つや花の雲
(やどりの松 貞亨元年)
「芦刈」
月見せよ玉江の芦を刈らぬ先
(芭蕉翁一夜十五句 元禄2年)
松なれや霧えいさらえいと引くほどに
(俳諧翁艸 延宝年間)
「鉢木」
月やその鉢木の日のした面
(俳諧翁艸 元禄6年)
「吉野天人」
花を宿に始め終りや二十日ほど
(真蹟懐紙 元禄元年)
「歌占」
髭風ヲ吹いて暮秋嘆ズルハ誰ガ子ゾ
(虚栗 天和2年)
「田村」
一里はみな花守の子孫かや
(真蹟懐紙/猿蓑 元禄3年)
名月の見所問はん旅寝せん
(芭蕉翁月一夜十五区 元禄2年)
「邯鄲」
富士の雪慮生が夢を築かせたり
(六百番俳諧発句合 延宝5年)
「三井寺」
三井寺の門敲かばや今日の月
(真蹟懐紙 元禄4年)
「氷室」
水の奥氷室尋ぬる柳哉
(曾良書簡 元禄2年)
「道明寺」
水向けて跡訪ひたまへ道明寺
(俳諧江戸広小路 延宝6年)
「卒塔婆小町」
百歳の気色を庭の落葉哉
(真蹟画賛/曲水宛書簡 元禄4年)
「夕顔」
夕顔の白ク夜ルの後架に紙燭とりて
(武蔵曲 延宝9年)
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