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  • from: 庵主さん

    2019年12月26日 17時39分34秒

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    草庵小座敷は、心が無に帰する出世俗の法。『南方録』



    茶の湯の精神をあらわす、代表的な茶書『南方録』。
    利休が説く侘び茶の、真の心は、何物にもとらわれぬ格や矩を越えたものでした。
    それは無論、茶道が根幹とする禅の悟りから導かれたものですが、
    古く中国からもたらされた、陰陽五行思想にも影響を受けています。

    冒頭の「覚書」の章は、抄訳や解説書などで広く紹介されています。
    それとひきかえ、第六章「墨引」はカネワリをはじめとする茶法の
    詳細な解説や、上で述べた禅や陰陽五行思想の論考が深く追及され、
    かつ分量も膨大なため、ほとんど取り上げられることがありません。

    「くれぐれもいうが、茶の湯の深みは草庵にあるのだ。真の書院台子は、格式、法儀を厳重に調えた、世俗の法である。草の小座敷、露地の一風は、本式の曲尺に基づくとはいえども、ついには曲尺を離れ、技を忘れ、心が無味に帰する世俗を出る法である。」

    能文社『南方録 現代語全文完訳』が発刊されて十数年。
    http://nobunsha.jp/book/post_8.html
    今回、カネワリ論が本格的に展開される「墨引」の冒頭を"立ち読み"ページとして
    初公開いたします。

    ぜひ深遠なる利休の茶の世界に触れてみてください。

    ●『南方録』墨引 試し読み
    http://nobunsha.jp/img/nanpouroku%20sumibiki19.pdf

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