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from: 21世紀さん
2009年03月31日 02時08分39秒
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平和と人権を捨てた公明党と創価学会
―与党に入り原点を忘れた永田町の三文役者―
(本誌取材班『週刊金曜日』H15.6.13)
自自連立政権に参加した1999年、公明党は「平和と人権の党」を誓った。しかし、その誓いとは裏腹に、ひたすら権力を追い求めるのが今の公明党の姿だ。国政・地方の選挙や重要法案成立の舞台裏で、自民党に恩を売りながら自己保身と拡大を続けている。日本を戦争のできる国に導くのが自民党なら、その舞台づくりに一役買っているのが公明党、その最大の支持母体である「創価学会」、そして学会トップの池田xx名誉会長といえるのではないだろうか。
「戦争ほど残酷なものはない。戦争ほど悲惨なものはない」。
公明党の支持母体である創価学会の池田xx名誉会長が自ら執筆した長編小説『人間革命』の冒頭はこう書き出している。ところがテロ対策特別措置法に有事法制、イラク復興支援特別措置法案……と、重要法案のキャスティングボートを握る公明党がここに来て、日本を戦争に駆り立てる法案の成立にますます協力の度合いを強めている。
池田名誉会長のお気に入りと言われる神崎武法代表、「日本のラムズフェルド」こと、タカ派のシンボル・冬柴鐵三幹事長が自民党のお偉方と日夜、料亭で酒を酌み交わす姿は、もはや「平和・人権」を掲げる政党とはほど遠いことを裏付けている。
<分岐点だった1999年>
「君、そんなことやめなさい。われわれの考え方がまとまっていないと思われたら大変なことになるでしょう。わからないのか!!」
4年前の1999年5月末。東京・信濃町にある創価学会本部の入り口付近で、学会信者の若い男がビラまきをしていたところ、幹部職員が現れてこれを阻止した。「学会の青年部は何で反対運動をしなかったんですか」と食ってかかる男を、幹部職員は必死でなだめた。用意していた約200枚のビラにはこう記されていた。
「創価学会へのお願い 平和・人権を推進する学会が支援する公明党に、ガイドライン法案には反対するよう、どうか働きかけてください」。
だが、この男の期待とは裏腹に周辺事態法(ガイドライン法)は数日後、公明党も賛成し、圧倒的多数であっけなく成立。この後も、公明党は国旗国歌法、通信傍受法、住民基本台帳法改定、衆参憲法調査会設置のための国会法改定…など、連立与党入りの条件として「踏み絵」を迫る自民党の意に沿ってきた。
振り返れば、公明党が与党入りを決めたこの99年は、後世に悔いを残すことになった日本の政治の分岐点になったと言えるのではないか。
この年に今の「自公保」連立政権の原型となる、衆院で七割を超える巨大与党「自自公」が誕生したのだ。
悲願の与党入りを果たした公明党とその支持母体である創価学会は、与党という「現実」と池田名誉会長の掲げる「平和・人権」という理想との間で揺れつつも、組織防衛を優先させながらその「仮面」を少しずつはいでいく。その成果が、成立した「有事法制」と、小泉降ろしの政局に絡んで提出が決まった「イラク特措法案」への対応に如実に現れている。
<ラムズフェルド冬柴>
4月下旬、冬柴氏から電話をもらった自民党の野中広務元幹事長は国会内で、冬柴氏の話に聞き入っていた。「有事法制にはテロ対策など我々が主張したことは全部入っている。基本的人権の部分も我々が主張して入れた。せやさかい、まったく問題はない」。
身ぶり手ぶりを交えた冬柴氏の細かな説明を遮るようにして、野中氏は「あんたらが山崎幹事長の言うままになって賛成に回るつもりだとは思わんかったよ」と吐き捨てた。
公明党が有事法制への賛成を決めた背景には「教育基本法を改正されて、愛国心などの『神道思想』を盛り込まれるくらいなら、まだ有事法制に賛成して右傾化の道を選ぶ方がマシだ」との判断があったからとされる。自民党幹部から「有事法制か教育基本法の改正か、どちらか選んでほしい。どちらも駄目というのは聞けない」と迫られたとの見方もある。
今年3月、中央教育審議会が「教育基本法に国を愛する心を盛り込む」との答申をしたが、改正に反対する公明党の抵抗で国会提出のメドはいまだに立っていない。創価学会からも「法案提出は絶対阻止するように」との厳命が下っている。
このため5月末、今国会での教育基本法改正を目指す森喜朗前首相、麻生太郎自民党政調会長が冬柴氏を説得したが、冬柴氏はこう気色ばんだ。「かりに党内で俺だけになったとしても、これだけは反対する。愛国心というのはその時、その時の為政者の考えに利用される。宗教教育と言ったって、一体何の宗教を教えるんや」。
公明党が教育基本法改正に反対すればするほど、自民党はその「こだわり」を逆手にとる。
「公明党さんが強く求めている『政治資金の提供者の公開基準』は少しハードルが高い。非公開の部分があっていい」。自民党幹部がこう詰め寄ると、公明党幹部は黙ってうなずいたという。公明党は教育基本法改悪阻止という「こだわり」を貫く一方、「政治資金の透明化」というもう一つの「こだわり」はあっさりと捨て去った。
このように公明党が山崎氏主導の自民党執行部の運営には逆らえないことが、自民党非主流各派の神経を逆なでしている。
イラク特措法案の今国会提出をめぐっても、自民党橋本派など非主流派内では公明党への不満がくすぶっている。9月の自民党総裁選をにらみ、イラク特措法案提出による今国会の会期の大幅延長を狙う小泉首相と山崎氏、これに反対する非主流派との間での綱引きが続くなか、公明党が新法提出容認の方針を内定したためだ。これによって新法提出の流れが加速し、6月7日、小泉首相と与党3党の幹事長が会談し、イラク特措法案の提出を決めた。自民党内からは、「公明党は自民党内の小泉降ろしの政局に介入し、小泉再選の流れをつくっている」と反発する声が強まっている。
「イラク特措法による自衛隊派遣を考えているのか」。野中氏は、公明党が五月末に容認方針を固めた直後、冬柴氏にこうただした。冬柴氏は「考えているのはイラクの周辺国だ」とだけ答え、その場を取り繕おうとしたが、神崎氏が自衛隊のイラク派遣を前提に武器使用基準の緩和にまで言及したため、野中氏が「神崎代表が言ったことと、あなたが言っていることは違うのか」と冬柴氏に嫌みをぶつけた。
次期衆院選でも公明党の支援を期待せざるを得ない自民党だけに、非主流派の議員からも公然と公明党を批判する声は出ていない。だが、「公明党はいつも力のあるところに擦り寄る」「何で公明党は小泉首相や山崎幹事長の方ばかりに肩入れするのか」といった不満の声が党内からは漏れてくる。
<野中広務氏の誤算>
実はこうした公明党の対応は野中氏にとって誤算だった。公明党を連立与党に引き入れた「立役者」は他ならぬ野中氏だ。99年当時、小渕恵三政権下で官房長官を務めていた野中氏は「悪魔と手を組んででも」と恩讐を超えて自由党の小沢一郎党首にひざまずき、まずは「自自連立」を成し遂げる。
そして、参院で自民党が過半数割れしている現状を打開するため、今度は公明党に触手を伸ばす。自民党の「補完勢力」として参院の不足分を公明党に埋めてもらうのが目的だったが、このとき野中氏には「公明党を連立与党内の歯止め役」として位置づけようという、もう一つの狙いがあった。
自由党が連立政権内に入ることで、必然的に政策は右傾化する。だが、平和・人権を掲げる公明党に、それを阻止する役回りを担わせようとたくらんだ。だが、皮肉なことに野中氏の意に反して公明党は今や自民党以上にタカ派色を強めている。
また、防衛庁を「省」に格上げする防衛省設置法案も公明党の賛成で決まりそうな気配だ。同法案は2001年6月に議員立法で国会提出れて以来、一度も審議されていない。基本政策に「防衛省」実現を掲げ、法案提出を主導した保守新党は、有事法制の成立が確実になったことや、イラク特措法の検討で自衛隊の海外派兵が可能になりつつあることを「追い風」と判断、近く自民、公明両党に審議開始を強く申し入れる。
昨年12月に2003年度税制改正をめぐり自民、公明両党が対立した際に、保守党が仲介し、その「見返り」として保守党の求めに応じて、与党三党の幹事長が「有事法制成立後に防衛庁の『省』昇格の間題を最優先の課題として取り組む」と文書で確認した経緯がある。
ここで言う2003年度税制改正の「影のテーマ」こそ宗教法人への課税だったと言われている。つまり、公明党はここでも「宗教法人法改正で自らが課税されるくらいなら、右傾化の道を受け入れる」との自己保身に走ったわけだ、
右傾化に走る公明党。どこかの県議会では元レスラーの仮面をはき取ることが話題になっているようだが、今、国民が、いや学会員の方たちが真剣に剥ぎ取ることを考えなくてはいけないのは「公明党の仮面」に他ならないだろう。-
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