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憲法20条を考える

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  • from: 21世紀さん

    2009/12/16 03:09:43

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    【正論】

    防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛 「対等な同盟」論に欠けるもの
    2009.12.16 02:25
     ≪「安保条約」の文言を封印≫

     誰も指摘しないが民主党の「緊密で対等な日米同盟関係」論には興味深い特徴がある。「同盟」という以上、それが日米安全保障条約で繋(つな)がれた両国関係を指すのは明白なのだが、民主党諸文書、鳩山由紀夫首相、岡田克也外相の発言類に「日米安保条約」なる語を見つけるのは至難である。「緊密かつ対等な日米同盟」を語った首相の所信表明演説しかり、「日米同盟をさらに50年先まで持続可能な、より強固なものにする」決意を語った外相の衆院外務委「あいさつ」またしかり、まるで「日米安保条約隠し」みたい。

     首相や外相が意識しているかどうか定かではないが、これは意味深長である。同じことでもそれをバカ正直に「緊密で対等な日米安保条約関係」と言おうものなら、現行の条約構造に世間の目が向くのは、ある程度まで不可避だ。

     条約上、米国は日本防衛の義務を負うが、日本には米国防衛の義務がない。ゆえに「片務性」条約と呼ぶ人もいる。だが、日本には対米基地提供の義務があるのだから、私は「非対称双務性」と言う。いずれにせよ、日米の義務は同種・同型ではないから、両国は条約原理上「対等」とは言い難い。で、「対等」を叫ぶと、寝た子が起きる。そこで「日米同盟」とぼかし、安保条約に直接言及しなければ、寝た子は起きない。

     ≪「純然双務性」への声なし≫

     これを邪推と言うのならば訊(たず)ねたい。日米間の条約構造を現状の「片務性」ないし「非対称双務性」から純然たる「双務性」へと変更することは、「対等な日米同盟」主張に適(かな)うのか、背くのか。

     適うに決まっている。ならば、鳩山政権には「対等な日米同盟」実現のためその道は考慮の対象たり得るか。首相、外相ともにキョトンとするだろう。そんな道を夢想だにしたことがないからだ。首相、外相だけではない。そもそも今日の日本に、50年前の「非対称双務性」の改定安保条約を「純然双務性」条約へと再改定すべきだとの声は皆無である。だから私も現実問題としては鳩山政権に安保条約再改定を求めない。だが、「対等」を言い募る以上、この原理上の問題に無知、不感症であってはならないと警告しておく。

     50年前、日米の国力にはなお大差があり、「非対称双務性」条約にもやむを得ないところがあった。が、1970年代中期に日本が堂々たる経済大国になると、日米間で日本の「安保タダ乗り」が問題化した。それを真摯(しんし)に受けとめた日本側論客には「純粋双務性」への再改定の必要を説く人が少なくなく、無視できない影響が政府、自民党にも及んだ。ただ、実態的には憲法改正論と密接に関係したのに、憲法改正が動かなかったので、再改定論は忘却の淵(ふち)に沈んだ。やがて80年代には、世界第2の経済大国の安全が世界第1の大国に大きく依存という天下の奇観が生まれた。だのに、わが国でそれを怪しむ声は小さかった。

     今日、民主党は自民党政権が米国の言いなりだったと批判、米国に対しても「言うべきは言う」と威勢がいい。私は集団的自衛権に関する事後解釈を米国側に呑ませた一例で見ても、日本が米国追随一色だったとは考えない。が、それはさて措(お)き、指摘したいのは、「片務性」条約下でも自国の安全のためなすべき自助努力はなすべきだったのに、主として憲法解釈上の理由でそれが困難で、結果として米国追随色が強まったという事情である。そこで問題は、「対等な日米同盟」の文脈で「言うべきは言う」はよいとして、「なすべき自助はなす」を首相、外相がどう考えているかだ。

     ≪まず「なすべきはなす」を≫

     普天間移設問題、日米地位協定「改定提起」論、はたまた就任前の外相発言、すなわち「米国は核の先制不使用を明言すべきだ」に見るように、「言うべきは言う」は花盛り。他方、「片務性」構造下でも「なすべき自助努力はなす」なら、日本の安全の対米依存は下がるし、その分、「対等」性に近づく。ところが、この面での首相、外相、民主党の決意表明はゼロ。ウソだと言うのなら、その具体例を挙げてほしい。

     自民党政権は現行の「片務性」条約に無言の負い目意識を抱いた。ところが今日の首相、外相にとっては、それはさながら既得権。それを享受してどこが悪いの風情だ。いつの間にかそうなってしまった。が、そういう「日米同盟」が「さらに50年先まで持続可能」で「より強固」たり得るか。

     1951年の安保条約と60年の現行安保条約のほぼ中間期に、鳩山一郎首相が施政方針演説で、吉田前政権が敷いた米国との「緊密な提携協力の基本方針を堅持」しつつ、「国力相応の自衛力を充実整備してすみやかに自主防衛態勢を確立」し、「駐留軍の早期撤退を期する」のが政府の防衛問題基本方針だと述べた。同盟と防衛自助努力の双方を重視したのだ。祖父殿を敬愛する孫殿に申し上げる。孫殿の「対等な日米同盟」論は「なすべき自助」を忘却した迷作、祖父殿に対する冒涜(ぼうとく)的ツマミ食いですよ。(させ まさもり)

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