2011.12.3 10:53 ［民主党］

那覇市内のホテルを出る一川防衛相＝３日午前９時１分
　民主党の前原誠司政調会長は３日午前、大阪市内で記者団に対し、一川保夫防衛相が平成７年の米兵による沖縄少女暴行事件を「詳細には知らない」と答弁したことについて「勉強不足が過ぎるのではないか」と批判した。政府・民主党内では事態収束に向け、問責決議案提出前に一川氏の辞任を求める動きが加速する見通しだ。

　一方、一川氏は３日午前、訪問先の那覇市内で、沖縄県の仲井真弘多（なかいま・ひろかず）知事との会談結果に関する野田佳彦首相への報告について「きょうは行かない」と記者団に述べた。３日昼、東京に戻る。

　一川氏は２日夜の仲井真氏との会談で、米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾（ぎのわん）市）移設問題に関する前沖縄防衛局長の不適切発言を謝罪し、続投に意欲も示した。近く首相と会い、沖縄側の反応を伝え、今後の去就について首相の指示を仰ぐ。

　野党は今国会会期末の９日にも参院に一川氏の問責決議案を提出し、可決される公算が大きい。続投したままでは普天間移設で環境影響評価書の年内提出に沖縄側の理解を得られる見通しが立たず、政権へのダメージも広がるため、首相の判断が焦点となる。