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  • from: 21世紀さん

    2011年12月28日 21時04分09秒

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    乙骨が控訴審でも全面勝訴――問われる創価学会の反人権体質

    投稿日: 2011年12月27日 作成者: okkotu
    特集/乙骨が控訴審でも全面勝訴――問われる創価学会の反人権体質

    「創価新報」名誉毀損事件控訴審 東京高裁判決要旨

    解説・本誌編集部

    ■フォーラムを毎月お届けします(定期購読)
     創価学会青年部機関紙「創価新報」平成18年2月1日号掲載の「青年部座談会」で、名誉を毀損されたとして、本誌発行人兼編集人の乙骨正生が、宗教法人・創価学会(代表役員・正木正明)と、「創価新報」発行人の本多正紀(副会長)・座談会発言者の竹内一彦(青年部長)・佐藤芳宣(男子部長)・笠原康紀(副男子部長・創価班委員長)・奥村孝史(副男子部長・牙城会委員長)・森山城昌(学生部長)を被告として、1100万円の損害賠償と「創価新報」への謝罪広告の掲載を求めて提訴した事件は、今年の3月24日、東京地方裁判所民事49部が原告・乙骨の主張を認め、被告・創価学会側の不法行為責任を認定し、被告らに55万円の損害賠償を支払うよう命じる判決を言い渡した。
     被告らはこの判決を不服として東京高等裁判所に控訴。その控訴審判決が11月30日に言い渡され、東京高裁民事15部(井上繁規裁判長)は、一審の東京地裁同様、乙骨の主張を全面的に認め、創価学会側の控訴を棄却する乙骨勝訴・創価学会敗訴の判決を言い渡した(乙骨の損害賠償の増額を求める付帯控訴も棄却)。同判決は、12月2日に創価学会側が最高裁への上告を断念したことから、確定する。
     判決では、一審同様に「創価新報」記事の名誉毀損性を全面的に認め、記事は真実もしくは真実と信じる相当の理由があったとする創価学会側の主張や、記事は論評や意見であるとする創価学会側の主張を、「本件各発言部分が、被控訴人(注・乙骨)の社会的評価を低下させ、かつ、名誉を毀損する摘示事実の重要な部分について真実であると認められず、また、控訴人ら(注・創価学会側)において、上記摘示事実の重要な部分を真実と信ずるについて相当な理由がない」と斥けるとともに、「本件各発言部分は、被控訴人について、『ガセネタ屋』、『いつもどっかに卑しくしがみついて汚れ仕事にありつく。要するに「ヒモつき」だ。』、『金のため、自分の損得だけで平気で裏切る。』、『カメレオンだ。』、『恩を知らない。畜生にも劣るやつだ。』、『幼稚なやつだ』、『「ガセネタ屋」の分際で身のほど知らずも、いいところだ(爆笑)』。などと、被控訴人の人格に対して極めて低俗的な表現で攻撃を加えるもの」であり、「本件各発言部分が言論の自由の範ちゅうにあるものとして許容されるものでないことは明らかである」と、創価学会が乙骨に対して加えた口汚い誹謗中傷の類は、「言論の自由」の範疇にすら入らない、低俗で悪質な表現であると厳しく認定した。
     周知のよう創価学会は、平成18年に東京地裁判決で日蓮正宗僧侶の樽澤道広本妙坊住職に対する名誉毀損事件で、東京地裁から宗教法人・創価学会そのものと秋谷栄之助会長(当時)・青木亨理事長(宗教法人・創価学会代表役員・当時)、原田稔副理事長(当時・現会長)などの最高首脳らの不法行為責任を認定され、同判決が確定している事実があるが、今回の乙骨に対する名誉毀損事件でも、宗教法人・創価学会と創価学会の文芸部長を務める副会長の本多や青年部長の竹内や男子部長の佐藤など、青年部最高幹部の不法行為責任が認定された。
     また去る11月17日には、別掲特集記事で詳報するように、学会員ライター柳原滋雄が、朝木明代東村山市議の転落死事件に関連して、朝木市議の同僚だった矢野穂積東村山市議を、自身が主宰するホームページで誹謗中傷した名誉毀損事件の控訴審判決で、東京高裁によって不法行為責任を認定され、20万円の損害賠償の支払いを命じられてもいる。
     一連の事実と判決は、公益法人たる宗教法人として税制上の優遇措置を受けている創価学会の反人権体質が重層的なものであることを明示しており、創価学会が公益法人たる宗教法人の適格性を欠くことが司法判断の上でも明確になったといえるだろう。以下に「創価新報」による乙骨に対する名誉毀損事件の控訴審判決の要旨を紹介する。

    平成23年11月30日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官吉田真佐人
    平成23年(ネ)第2688号,同第4525号 損害賠償等請求控訴,同附帯控訴事件(原審・東京地方裁判所平成20年(ワ)第17676号)
    口頭弁論の終結の日平成23年9月26日
         判  決
      当事者の表示
       東京都新宿区信濃町32番地
           控訴人兼附帯被控訴人   創価学会
           同代表者代表役員     正木正明
       東京都荒川区……
           控訴人兼附帯被控訴人   竹内一彦
       東京都杉並区……
           控訴人兼附帯被控訴人   佐藤芳宣
       東京都葛飾区……
           控訴人兼附帯被控訴人   奥村孝史
       東京都荒川区……
           控訴人兼附帯被控訴人   笠原康紀
       高松市……
           控訴人兼附帯被控訴人   森山城昌
       東京都新宿区……
           控訴人兼附帯被控訴人   本多正紀
           上記7名訴訟代理人弁護士 新堀富士夫
           同            若井広光
           同            新名広宣
           同            中村秀一
           同            桝井眞二
           同            井田吉則
           同            西口仲良

       埼玉県狭山市……
           被控訴人兼附帯控訴人   乙骨正生
           同訴訟代理人弁護士    菊池紘
           同            田見高秀
           同            松井繁明

          主  文
      1 本件控訴について
       (1) 本件控訴を棄却する。
       (2) 控訴費用は控訴人らの負担とする。
      2 本件附帯控訴について
       (1) 本件附帯控訴を棄却する。
       (2) 附帯控訴費用は被控訴人の負担とする。

         事実及び理由
    第1 当事者の求めた裁判
    1 本件控訴の趣旨
    (1) 原判決中控訴人ら敗訴部分を取り消す。
    (2) 上記部分に係る被控訴人の請求をいずれも棄却する。

    2 本件附帯控訴の趣旨
    (1) 原判決を次のとおり変更する。
    ア 控訴人らは,被控訴人に対し,連帯して1100万円及びこれに対する平成20年7月9日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
    イ 控訴人らは,被控訴人に対し,控訴人学会発行の「創価新報」に原判決別紙1記載の謝罪広告を原判決別紙2記載の条件で1回掲載せよ。
    (2)(1)アにつき,仮執行宣言

     第2 事案の概要
    1 略

    2(1)原審は,被控訴人(注・乙骨)の請求を原判決主文1項の限度(被控訴人の控訴人らに対する,共同不法行為による損害賠償請求権に基づく慰謝料1000万円及び弁護士費用100万円の合計1100万円及びこれに対する不法行為の後である平成20年7月9日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払請求並びに謝罪文の掲載請求につき,慰謝料50万円及び弁護士費用5万円の合計55万円及びこれに対する不法行為の後である平成20年7月9日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払請求の限度)で認容し,その余の請求を棄却した。
    (2) 控訴人(注・創価学会)らは,本件控訴により,原判決中の被控訴人の請求の一部を認容した部分の取消しとその部分の請求棄却を求めた。
    (3) 被控訴人は,本件附帯控訴により,原判決を変更して,被控訴人の請求を全部認容することを求めた。

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from: 21世紀さん

2011年12月28日 21時09分47秒

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「Re:乙骨が控訴審でも全面勝訴――問われる創価学会の反人権体質」
3 当審における控訴人らの主張
(1) 本件発言部分1について
ア 本件発言部分1において,被控訴人の継命新聞社の勤務年数は重要部分に含まれないこと―略―
イ 被控訴人が正信会の代わりに日蓮正宗にすり寄った事実は明らかであること―略―
ウ 「いつもどっかに卑しくしがみついて汚れ仕事にありつく」との控訴人竹内の発言は,意見・論評であり,その前提事実の真実性は立証されていること―略―
(2) 本件発言部分2について
ア 立候補依頼話の重要部分の真実性の存在―略―
イ 「自分を売り込むとなると血眼だ。」,「民主党に必死でまとわりついていた時期もあった。」との控訴人奥村の発言は意見,論評であること―略―
(3) 本件発言部分3について
ア 本件発言部分3は,事実の摘示ではなく,意見・論評であること―略―
(4) 本件各発言部分は,言論の自由の範疇にあるものとして許容されるべきであること
  言論の自由は,民主主義社会を発展させるための生命線であることに鑑みれば,本件記事によって不法行為が成立するか否かについては,当事者間の対立の経過やその社会的地位,報道目的等をも踏まえつつ,控訴人学会の言論・表現の自由(批判・反論の自由)と被控訴人の名誉権の適切な比較衡量をした上で,慎重に判断されなければならない。
  そして,(ア)控訴人学会が被控訴人から長年にわたって誹謗中傷を加えられてきたこと,(イ)本件記事は,それに対する批判的・反論的言論であること,(ウ)本件記事は控訴人学会の機関紙に掲載されたもので,読者も限定されていること,(エ)本件各発言部分の摘示事実ないし前提事実は,いずれも一定の合理的根拠に基づくものであり,その真実性ないし相当性は優に立証されていることに照らせば,控訴人学会による被控訴人への反論的・批判的言論は,不法行為と認めなければならない程に合理的根拠を欠くとはいえないから,本件記事による不法行為は成立しない。

4 当審における被控訴人の主張―略―

第3 当裁判所の判断
1 当裁判所も,被控訴人の控訴人らに対する請求は,原判決主文1項の限度で理由があり、その余は理由がないものと判断する。その理由は,次のとおり補正し,当審における当事者双方の主張に対する判断を後記2及び3のとおり付加するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第3当裁判所の判断」に記載のとおりであるから,これを引用する。
(1)(2)(3)―略―

2 当審における控訴人らの主張に対する判断
(1) 本件発言部分1について
ア 被控訴人の継命新聞社の勤務年数は重要部分に含まれること
  控訴人らは,本件記事の主題等に照らせば,被控訴人の継命新聞社の勤務年数は重要部分に含まれない旨主張する(前記第2の3(1)ア)。
  しかし,前記補正の上で引用した原判決の「第3当裁判所の判断」中の3(2)アに説示のとおり,本件発言部分1は,被控訴人が,金銭のために他人の恩義をたやすく裏切るとともに,いつも誰かに卑しくしがみついて汚い仕事にありつく人物であるので,金銭のために被控訴人を雇ってくれた正信会の機関紙を発行する継命新聞社を僅か2年で辞め,正信会の代わりに正信会と対立関係にある日蓮正宗に取り入るようになったとの事実を摘示した上で,被控訴人が周囲に体の色を合わせる「カメレオン」であり,「恩を知らない。畜生にも劣るやつだ。」と論評するものである。
  そうすると,一般の読者にとって,被控訴人が継命新聞社を僅か2年で辞めたか否かは,被控訴人が金銭のために他人の恩義をたやすく裏切るとともに,誰かにしがみついて汚い仕事にありつく人物であるか否かを判断する上での重要部分に当たることは明らかである。
  したがって,控訴人らの上記主張は,採用することができない。
イ 被控訴人が正信会の代わりに日蓮正宗にすり寄ったとの事実の真実性の不存在
  控訴人らは,被控訴人が正信会との関係を断ち切って日蓮正宗にすり寄ったか否かは,本件発言部分1の真実性の有無に影響を与えるものではない,被控訴人が正信会の代わりに日蓮正宗にすり寄った事実は明らかであるなどと主張する(前記第2の3(1)イの(ア),(イ)。
(ア)しかし,本件発言部分1中の「ところが乙骨は,たったの2年で,そこを辞めた。代わりに今度は日顕に擦り寄った。」,「正信会と日顕は,不倶戴天の敵同士じゃないか。自分を拾ってくれた正信会を裏切ったんだ,あいつは!」との発言は,被控訴人が,恩義があるはずの正信会の機関紙を発行する継命新聞社を2年で退社後,正信会と対立関係にある日蓮正宗にすり寄ったとの事実を摘示するものであるというべきであるから,本件発言部分1の真実性の有無の判断において,継命新聞社退社後,被控訴人が継命新聞社や正信会と仕事上の関係を有していたか否かは重要である。
  そして,前記補正の上で引用した原判決の「第3当裁判所の判断」中の3(2)アに説示のとおり,被控訴人は,継命新聞社を退社後も平成5年2月から平成7年8月まで「清水元春」とのペンネームで,複数回にわたって正信会の事実上の機関紙である継命新聞に記事を連載執筆し(甲4の1・2),正信会の南近畿教区の一日研修会に講師として招かれ,その模様が継命新聞に被控訴人の写真と講演要旨付きで大きく掲載されていること(甲5)に加え,上記連載執筆は,正信会執行部から選出された経営委員らの意向も踏まえ,継命新聞社編集部の方針として行われていたと認められること(甲59)に照らせば,被控訴人は継命新聞社退社後も継命新聞社と仕事上の関係を有していたものと認められ,被控訴人が正信会の代わりに日蓮正宗に取り入るようになったということができないことは明らかである。
(イ)また,前記アに説示のとおり,本件発言部分1は,被控訴人が,自分を雇ってくれた継命新聞社を僅か2年で辞め,正信会の代わりに正信会と対立関係にある日蓮正宗に取り入るようになったとの事実を摘示した上,「カメレオンだ。」,「恩を知らない。畜生にも劣るやつだ。」などと,被控訴人は金銭のために他人の恩義をたやすく裏切るとともに,いつも誰かに卑しくしがみついて汚い仕事にありつく人物である旨論評するものであることに照らせば,被控訴人が継命新聞社退社後,日蓮正宗と密接な協調関係を持ち,飛躍的に仕事量が増えたことが認められるとしても,これをもって被控訴人が日蓮正宗に卑しくしがみついて汚い仕事にありつくとの摘示事実が真実であると認めるには足りないし,他にこれを裏付けるに足りる客観的かつ的確な証拠もない。
(ウ)したがって,控訴人らの前記主張は,採用することができない。
ウ 「いつもどっかに卑しくしがみついて汚れ仕事にありつく」との控訴人竹内の発言が事実の摘示であること及びその真実性の不存在
(ア)控訴人らは,最高裁平成16年7月15日第一小法廷判決・民集58巻5号1615頁の判示する基準(以下「平成16年最高裁判決基準」という。)に照らせば,控訴人竹内の上記発言は,意見・論評であり,また,同発言を事実の摘示又は論評のいずれと解しても,被控訴人が長年にわたって控訴人学会攻撃を繰り返している事実の真実性は立証されている旨主張する(前記第2の3(1)ウのくア),(イ)。
(イ)しかし,平成16年最高裁判決基準は,問題とされている表現が,事実を摘示するものであるか,意見ないし論評の表明であるかについて,「当該表現が証拠等をもってその存否を決することが可能な他人に関する特定の事項を明示的又は黙示的に主張するものと理解されるとき」は,事実を摘示するもの,「証拠等による証明になじまない物事の価値,善悪,優劣についての批評や論議など」は,意見ないし論評の表明に属するというべきである旨判示するところ,上記「いつもどっかに卑しくしがみついて汚れ仕事にありつく。要するに『ヒモつき』だ。」との発言は,証拠等をもってその存否を決することが可能であり,また,他人に関する特定の事項を明示的又は黙示的に主張するものと理解できるから,事実を摘示するものというべきである。
(ウ)また,上記発言の真実性と被控訴人が長年控訴人学会攻撃をした事実の真実性とは別個の事柄であり,後者の事実について真実性が立証されているから,上記発言の真実性も立証されている旨の控訴人らの主張は,失当というべきである。そうすると,仮に後者の事実が真実であったとしても,上記発言の真実性を認めることはできず,他に上記発言の真実性を裏付けるに足りる客観的かつ的確な証拠はない。
(エ)したがって,控訴人らの前記主張は,採用することができない。
(2) 本件発言部分2について
ア 立候補事実の真実性の不存在
(ア)控訴人らは,本件発言部分2における立侯補依頼話の重要部分の真実性は立証されている旨主張する(前記第2の3(2)ア)。
(イ)確かに,前記補正の上で引用した原判決の「第3当裁判所の判断」中の3〈2)イに認定のとおり,平成12年総選挙の際,民主党所属の国会議員を介して,熊谷に対し,被控訴人を民主党公認候補者として比例区から立候補させてはどうかという申出がされ,被控訴人も立候補することに消極的ではなかったが,被控訴人には,組織的基盤がないことなどを理由に立ち消えとなったことが認められる。
(ウ)しかし,民主党の幹部と認められる熊谷は,①被控訴人と会ったのは2回で,2回目は「党本部じゃないかなと。」と証言するものの,その時期や被控訴人と交わした会話について全く覚えておらず,被控訴人から頭を下げて立候補を頼まれたことや冗談じゃないなどとして拒絶したことなどの記憶はないこと,②被控訴人が立候補を依頼したかどうかについては,熊谷のポジションのところに立候補の意欲のない者は連れて来ないはずであるとの一般論に終始するだけであり,むしろ立候補を要望する者と面談した場合,熊谷の側から直接拒絶の態度を取ることはあり得ないことなどを証言していること,他方,被控訴人は平成12年6月の総選挙の前に立候補依頼に関連して熊谷と面会したことはなく,面会したのは,同選挙後の同年8月7日である旨供述し,当時の被控訴人の手帳を当審で証拠提出していること(甲58)に照らせば,熊谷の上記証言により,本件発言部分2のうちの立候補事実(被控訴人が,民主党の幹部に対し,平成12年総選挙に民主党の公認候補者として立候補させてほしいと頭を下げて依頼したが,同幹部から冗談じゃないと拒絶された事実)を認めることはできない。
(エ)また,矢部に対する照会書(乙77)における,熊谷と被控訴人との面談内容に関する部分は清水からの伝聞にすぎないし,矢部と被控訴人とが食事をした際に被控訴人が政治に関心があるという話をよくしていた部分についても,これをもって立候補事実を認めるには足りない。
(オ)したがって,控訴人らの前記主張は,採用することができない。
イ 「自分を売り込むとなると血眼だ。」,「民主党にまとわりついていた時期もあった。」との控訴人奥村の発言は,事実の摘示であること及び真実性の不存在
(ア)控訴人らは,控訴人奥村の上記発言につき,一般の読者は,立侯補依頼話を前提として,「自分を売り込む。」,「民主党にまとわりついていた時期もあった。」との意見・論評を行っているものと理解するのが通常である旨主張する(前記第2の3(2)イ)。
(イ)しかし,控訴人奥村の上記発言に続き,控訴人竹内が,被控訴人が「仏教タイムス」誌上に民主党幹部とのインタビューを何度か掲載した事実を挙げ,控訴人笠原の「民主党幹部も,いい迷惑だっただろうな。」と発言していることに照らせば,民主党にまとわりついていた事実と立候補事実は,別個の事実と理解できること,平成16年最高裁判決基準に照らせば,控訴人奥村の上記発言は,証拠等をもってその存否を決することが可能であり,また,他人に関する特定の事項を明示的又は黙示的に主張するものと理解できることなどの諸点に鑑みれば,控訴人奥村の上記発言は,被控訴人が自分を売り込むとなると血眼になること及び民主党に付きまとっていたことなどの事実を摘示するものというべきである。そして,控訴人奥村の上記発言中のこれらの事実が真実であることを裏付ける客観的かつ的確な証拠はない。
(ウ)したがって,控訴人らの前記主張は,採用することができない。
(3) 本件発言部分3について
ア 控訴人らは,本件発言部分3は,事実の摘示ではなく,意見・論評である旨主張する(前記第2の3(3)ア)。
  しかし,前記補正の上で引用した原判決の「第3当裁判所の判断」中の2(2)ウに説示のとおり,本件発言部分3は,被控訴人が,かつては,民主党に抱え込んでもらっていたが,行き場をなくして共産党に抱え込んでもらっているように,いつも何らかの団体に抱え込んでもらっており,そのため,その行動を当該団体に制約されているとの事実を摘示したものである。
  そうすると,本件発言部分3をもって,被控訴人の背後に共産党が存在していることを比喩的に表現したものにすぎず,意見・論評であるとの控訴人らの主張は,失当であって,採用することができない。
イ 控訴人らは,本件発言部分3が事実の摘示であったとしても,共産党から仕事の場を与えてもらっている,共産党の党是からすれば,共産党と極めて友好的な関係を構築することは,同党のイデオロギーと相反する行動や批評は制約されてしまうことは想像に難くないなどとして,上記発言部分の真実性は立証されているなどと主張する(前記第2の3(3)イ)。
  しかし,共産党と極めて友好的な関係にあることと,同党に抱え込んでもらっており,その行動を共産党に制約されていることとは別個の事柄であることに照らせば,被控訴人が同党と極めて友好的な関係にあることをもって,本件発言部分3の摘示事実が真実であることを認めるには足りないし,他に控訴人らの上記主張を裏付ける客観的かつ的確な証拠はない。
ウ したがって,控訴人らの前記主張は,いずれも採用することができない。
(4) 言論の自由との関連における本件各発言部分の許容性の不存在
  控訴人らは,本件各発言部分は,言論の自由の範ちゅうにあるものとして許容されるべきである旨主張する(前記第2の3(4))。
ア しかし,本件各発言部分が,被控訴人の社会的評価を低下させ,かつ,名誉を毀損する摘示事実の重要な部分について真実であると認められず,また,控訴人らにおいて,上記摘示事実の重要な部分を真実と信ずるについて相当な理由がないことは,前記補正の上で引用した原判決の「第3当裁判所の判断」中の2及び3に加え,前記第3の2(1)〜(3)に説示のとおりである。
イ そして,本件記事が,控訴人学会員に対して,控訴人学会に対する批判的な言動を行う人物や団体に関する情報を提供することを目的にし,特に,本件各発言部分が,これまでの被控訴人の控訴人学会批判に対する反論のためにされているとしても,本件各発言部分は,被控訴人について,「ガセネタ屋」,「いつもどっかに卑しくしがみついて汚れ仕事にありつく。要するに『ヒモつき』だ。」,「金のため,自分の損得だけで平気で裏切る。」,「カメレオンだ。」,「恩を知らない。畜生にも劣るやつだ。」,「幼稚なやつだ。」,「『ガセネタ屋』の分際で身のほど知らずも,いいところだ(爆笑)。」などと,被控訴人の人格に対して極めて低俗的な表現で攻撃を加えるものである。
ウ そうすると,控訴人らと被控訴人との間の対立の経過や社会的地位,報道目的等のほかに,本件記事が掲載された創価新報の読者が控訴人学会の男女青年部員であることを考慮したとしても,本件各発言部分が言論の自由の範ちゅうにあるものとして許容されるものでないことは明らかである。

3 当審における被控訴人の主張に対する判断
 被控訴人は,本件各発言部分は,被控訴人のジャーナリストとしての根源的な社会的評価を損ない,その職業的地位(営業権)と生活権を脅かすものであるから,原判決の損害額の認定(50万円)は,過少である旨主張する(前記第2の4(2))。
 しかし,前記補正の上で引用した原判決の「第3当裁判所の判断」中の4の説示に加え,控訴人らが本件不法行為に至った控訴人学会と被控訴人との対立状況を含め,本件に現れた一切の事情を総合して判断すれば,被控訴人の損害については,被控訴人の被った精神的苦痛を50万円と評価し,控訴人らの本件不法行為と相当因果関係のある弁護士費用を5万円と認めることが相当である。
 したがって,被控訴人の上記主張は,採用することができない。
 
第4 結論
 よって,被控訴人の控訴人らに対する請求を原判決主文1項の限度(被控訴人の控訴人らに対する,共同不法行為による損害賠償請求権に基づく慰謝料1000万円及び弁護士費用100万円の合計1100万円及びこれに対する不法行為の後である平成20年7月9日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払請求並びに謝罪文の掲載請求につき,慰謝料50万円及び弁護士費用5万円の合計55万円及びこれに対する不法行為の後である平成20年7月9日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払請求の限度)で認容し,その余を棄却した原判決は相当であり,本件控訴及び本件附帯控訴は理由がないから,いずれもこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。
   東京高等裁判所第15民事部
        裁判長裁判官   井 上 繁 規
           裁判官   笠 井 勝 彦
           裁判官   菅 野 正 二 朗

これは正本である。
 平成23年11月30日
東京高等裁判所第15民事部  裁判所書記官 伊藤 聡

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