サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。
from: 21世紀さん
2009年04月08日 09時15分07秒
icon
フランスのカルト認定の経緯
はじめに創価学会本部は「創価学会がフランスでセクト(カルト)と認定されている」ことを認めてます(2003年現在)。詳しくは、このページをプリントアウト
はじめに
創価学会本部は「創価学会がフランスでセクト(カルト)と認定されている」ことを認めてます(2003年現在)。詳しくは、このページをプリントアウトして、創価学会本部に持って行って尋ねてみると良いでしょう。創価学会員であるなら、容易いことです。
一方、創価学会本部は、創価学会がセクト(カルト)であるとは考えていません。創価学会本部は「フランスの国民会議で決議されたセクト(カルト)リストに創価学会フランスの名前があるのは事実であるが、フランスに誤解されているからだ」と主張しています。
また創価学会が裁判に勝ったと言っているのは、「フランスにおけるセクト-信教の自由の表現か、もしくは悪質な担ぎ屋か」(1985年)のことです。それ以降の「フランスにおけるセクト教団」(1995年)・「セクトと金」(1999年)・「セクト運動防止・抑制強化法」(2001年)は、創価学会本部からの情報提示はありません。
なおフランスと創価学会の主張が噛み合わないのは、それぞれのセクト(カルト)の定義が異なるためと思われます。しかし創価学会が、創価学会の考える「宗教の定義」「セクト(カルト)の定義」を明らかにしない以上は、フランスの主張に分があると言わざるを得ません。
カルト問題から
ところで創価学会員も、創価学会批判者も、フランスの報告書の一部だけを持ち出して論争しているようです。しかしヨーロッパにおけるカルトの社会問題があり、EC議会決議の流れの中にフランスのセクト(カルト)報告書があることを理解していない人が多いようです。
そこでヨーロッパ全体におけるカルト対策の流れの中で、フランスのセクト(カルト)報告書があり、その中でどのように創価学会がカルトとされたのかを述べてみます。
新しい型の宗教組織による法の侵害に関するEC議会決議(1984年)
フランスにおけるセクト-信教の自由の表現か、もしくは悪質な担ぎ屋か(1985年)
フランスにおけるセクト教団(1995年)
セクトと金 (1999年)
セクト運動防止・抑制強化法(2001年)
まとめ
*上記説明は、カルトとセクトを同じものとして書いていますが、言葉の定義=意味は違います。したがってEC議会決議の対象とフランスの法律の対象は、当然のことながら異なります。
カルトとセクトの違い
カルト(cult)は、社会問題を引き起こす宗教団体です。 セクト(sect)は、社会問題を引き起こす団体です。数学の集合を用いてい説明するならば、「宗教団体⊃カルト」「社会集団⊃セクト」であり、「セクト⊃カルト」であるということです。
つまりEC議会でカルトを使ったにも関わらず、フランスでセクトを使ったのは、宗教団体の弾圧を回避したわけです。宗教団体に限定して、教義内容に踏み込んでしまうならば、宗教弾圧との差は紙一重となって、信教の自由が危うくなります。しかし宗教団体に限定せず、社会集団の行動で判断するならば、取り締まる対象が偶々宗教団体であったということにしかならないのです。
■新しい型の宗教組織による法の侵害に関するEC議会決議
1984年5月、EC議会は、新しい型の宗教組織(カルト)による法の侵害が社会の問題になっていることについて、関係諸機関の情報交換の必要性などを決議した。この決議の中で、EC議会は各組織の活動の調査・評価にあたって、次の13項目の基準を適用するよう勧告している。
----------------------------------------
未成年者は、その人生を決定してしまうような正式の長期献身(solemn long-term commitment)を行うよう勧誘されてはならない。
金銭的または人的なかかわりをすることについて、相応の熟慮期間が設けられるべきである。
ある団体に参加した後も、家族や友人との間で連絡が許されなくてはならない。
大学、高校等に学ぶメンバーの修学が妨げられてはならない。
妨げられることなくある運動から離れる権利、自らまたは手紙及び電話で家族や友人と接触する権利、独自の助言を求める権利及びいつでも医師の手当てを求める権利は、尊重されなくてはならない。
何人も、特に資金獲得活動に関して、物乞いや売春などによって、法を破るようにそそのかされてはならない。
外国人旅行者を終生かかわる運動に引き入れてしまう如き勧誘はしないこと。
入信の勧誘(recruitment)の間は、その運動の名称及び教義が、常に直ちに明らかにされなくてはならない。
そのような運動は、要求があれば、権限ある官庁に対し、個々のメンバーの住所または所在を告知しなくてはならない。
新宗教運動は、それに従い、そのために働いている個々人が……社会保障給付を受けることを保障しなくてはならない。
ある運動の利益のために外国を旅行するときは、その運動体はそのメンバーを本国に戻す責任(特に病気になったとき)を負わなくてはならない。
メンバーの家族からの電話及び手紙は、直ちに取り次がれなくてはならない。
運動体内にいる子どもについては、教育や健康、さらには悪環境の除去等について配慮されるべきである。
■フランスにおけるセクト-信教の自由の表現か、もしくは悪質な担ぎ屋か
原題は、「フランスにおけるセクト-信教の自由の表現か、もしくは悪質な担ぎ屋か」(ギュイアールレポートでは「フランスにおけるセクト-信教の自由の表現、もしくはマインドコントロールの要因」)で、便宜上報告者ヴィヴィアンの名前を冠して呼称する。
1983年、 フランスのモーロア首相の委任を受けて、フランス国内で活動する様々な「セクト」について、分析・事実調査した結果を首相に提出したものであり、1985年4月に外部に公表された。
内容は、 基本的に「EC決議」の系譜にあるが、それよりもセクトの及ぼす社会問題についてフランス国内の行政機関が連携してとるべき具体的な対策を企図したもので、次の5項目の提言を行っている。
----------------------------------------
政府高官の責任の下に置かれるセクト専門の省庁間組織を創設すること
予防と情報提供のためのキャンペーンを組織すること
セクト現象に関心をもつ団体を国際的な連合体として組織すること
各地域圏に、セクト入信者の家族の運動を支援するための機構を設けること
子どもの権利を確認し宣言すること、およびセクトが開設した学校を閉鎖すること
----------------------------------------
創価学会との関連は、ヴィヴィアンが日本の週刊誌の分析・事実調査により創価学会をセクトと認定したことであり、裁判によって争われることになった。判決は、 日本の週刊誌の記事は信用できないので、これに基づく創価学会のセクト認定は認められないというものであった。日本の週刊誌の記事が信用できないというだけであり、創価学会のカルト認定は灰色のままである。
-
サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。 - 3
-
サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。 - 1
icon拍手者リスト
正義の盾、
from: 正義の盾さん
2022年07月28日 18時49分42秒
icon
フランスの創価学会を正視眼で評価したルポ
『ル・モンド』といえば、フランスを代表するクオリティーペーパー(高級紙)であり、その報道姿勢は国際的にも評価が高い。
『ル・モンド』は、本紙(日刊)を補完する意味合いの月刊誌をいくつかもっている。そのうちの一つで、宗教をテーマとした月刊誌『Le Monde DES RELIGIONS』(ル・モンド・デ・レリジョン=宗教の世界)が、2011年9/10月合併号で、フランス創価運動体(聞きなれない表現だが、現地ではこう呼称する。以下「運動体」という)のルポルタージュをカラー6ページにわたって掲載した。幅広い分野で活躍するジャーナリスト、マチュー・メジュヴァン氏の手になるものである。
「創価学会、自己の内なるブッダ」と題されたルポは、パリ郊外ソー市にある運動体の会館での御本尊授与式の模様から始まる。そして、その日入会したアリーヌという女性の歓喜の表情が紹介される。
アリーヌは友人に誘われ、唱題の実践を3ヵ月つづけてみた。その間、自分に明らかなよい変化が生じた。唱題によって「決断力が強まり、自分自身と調和がとれるようになった」と実感したのだという。そのことで入会を決意した彼女は、御本尊を授与されたときの気持ちを「人生に対する私の見方が変わった」と表現している。
記事はそのように運動体の活動に密着し、メンバーの素顔を紹介したうえで、後半では創価学会の歴史に迫っていく。しかも、「創価学会の創立は1930年代にさかのぼるが、運動体のルーツを理解するためには、日本の封建時代13世紀に戻らねばならない」として、日蓮大聖人の生涯や日蓮仏法の特徴までが解説され、そこから創価学会の核心に迫る本格的な内容となっている。日蓮仏法と『法華経』の関係や、牧口常三郎初代会長の『価値論』などについても簡にして要を得た説明がなされ、書き手の深い理解に感心させられる。
例として、創価学会と日蓮正宗の訣別を説明した一節を引いてみよう。
「40年に渡る忠誠を尽くした後、創価学会は日蓮正宗と絶縁した。この分裂は、日蓮大聖人の仏法の実践自体の捉え方に関する本質的な不一致によって説明される。創価学会のプラグマティズム、およびその在家による現代世界を中心に捉える方向性は、日蓮正宗の聖職者集団による教条主義的宗教観とはもはや相容れることはできなくなったからである。今日、創価学会の信徒たちは、この分離を功徳と捉えており、キリスト教信者間のプロテスタントによる改革に比している」
さすがは『ル・モンド』というべきか、事実関係の羅列にとどまらず、ことの本質にまで迫った解説になっているといえよう。仏メディア界の「横綱」ともいうべき『ル・モンド』が、このように運動体を正視眼で評価し、好意的に取り上げたのは画期的だ。というのも、フランスのメディアではこれまで、一部週刊誌や大衆紙などによって、創価学会について偏った批判・中傷がくり返されてきたからである。
創価学会が「セクト」扱いされた背景とは?
創価学会がフランスで活動を開始したのは1960年代初頭だが、創価学会が社会的に注目を浴びた契機は、1983年、フランス国会に提出された「アラン・ヴィヴィアン報告書」にある。
この報告書は、当時のピエール・モロワ首相の命を受け、フランス下院議員アラン・ヴィヴィアンが作成したもの。フランスで活動する「セクト」的宗教団体についてまとめた内容だった。
「セクト」は原義的には「宗派」という意味のフランス語だが、いまでは英語でいう「カルト」――「いかがわしく反社会的な宗教団体」を意味する言葉となっている。
そして、このヴィヴィアン報告書の中に、ほかの多くの宗教団体とともに創価学会もリストアップされていた。それ以来、メディアでも創価学会を中傷する記事が出るようになったのである。
だが、報告書の創価学会についての記述は、現地組織を脱会した一人の人物の言葉をうのみにしたものにすぎなかった。その人物は脱会後、実態のない宗教団体の会長を名乗り、現地組織に悪意と捏造に満ちた書簡を送りつけていた。
その書簡を、ヴィヴィアン報告書は慎重な調査もせずに掲載していた(そのことは、報告書を根拠として創価学会の中傷記事を載せた週刊誌が裁かれた裁判で明らかになった)のである。
そして、報告書が創価学会をセクト扱いした背景には、フランスという国の宗教に対する特異な姿勢がある。
フランスは、海外から入ってくる新宗教全般に対して非常に厳しい認識をもっている国だ。また、極端に厳格な政教分離政策をとってきた国でもある。そこには、フランスの政教分離が、教会権力との長い闘いのすえ勝ち取ったものだという歴史的要因がある。
フランスではつい最近も、イスラム教徒の女性が全身を覆う「ブルカ」などの衣装を公共の場で身につけることを禁ずる法律が施行され、「宗教弾圧」だとして国際的に非難を浴びた。しかし、多くのフランス人から見れば、「公の場から宗教的なものを徹底して排除するのは当然」という感覚なのだろう。
創価学会に対する認識が大きく変化
今回の『Le Monde DES RELIGIONS』のルポにも、創価学会が過去にセクト扱いされた背景とその後の変化を解説したくだりがある。
フランス政府では、セクト対策のために関係省庁を横断する首相直属の「ミビリュード」(MIVILUDES=「セクト逸脱行為監視取り締まり関係省庁委員会」を意味するフランス語を略したもの)という組織がもうけられている。このミビリュードのジョルジュ・フネック会長の、次のような言葉が記事中に紹介されている。
「ここ5年以上にわたり、創価学会に関して、我々はセクト逸脱行為の通報を一切受けていない。運動体は礼拝、文化、商業活動を区別し、フランスにおいてはまったく問題を提起しない」
フランスにおいて、創価学会に対する認識がよい方向に大きく変わってきたのだ。そうした変化の象徴が、『Le Monde DES RELIGIONS』のルポだったのである。
サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。
閉じる
サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。
閉じる
icon拍手者リスト