輪廻転生と言われています。

　転生すると、一般に、以前の自分は全く前世はわかりません。
　私も前世は何であったかの記憶は全くありません。

　　私も。先祖を今も供養し続けています。仏壇に向かって、彼岸や折々の墓参り、時としての先祖への感謝などです。

　先祖は転生していれば、今の私同様前世の記憶はないでしょう。
　子孫からの、私の供養についても知らないでしょうし、我々も転生した先祖の存在はわかりません。そして私は誰から供養されているかも全くわかりません。

　別人に生まれ変わった私が、まったく知らない子孫から供養を受け、まったく別の世界に生まれ変わった先祖を今の私が供養しています。

　こう考えると、先祖もそうですが、私も、今生きているのは全く他人になっている子孫の供養があって生まれ、成長し、生活していられるのではないかと思う次第です。

　今は、子孫から見れば全くの他人ですし、私が供養する先祖は全くの他人になっているでしょう。

　しかし、網の目のように互いが互いを供養して、供養されていることを考えれば、人道主義や相互扶助、相互の信頼・尊重・理解、自利利他精神など、おぼろげにもその大切さが自覚されてくるのではと思います。

　過去は過去、現在は現在、未来はこれからとして、やはり現在を生き抜くことは今一番のことなのでしょう。