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from: 21世紀さん
2009年05月31日 09時39分07秒
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8人姉妹でバレーボールチーム 忘れていた大家族がそこにあった
2009.5.30 22:39
国分保夫さんの8人姉妹でつくるバレーボールチーム「エイトシスターズ」(滝口亜希撮影) わが家のチームワークは日本一-。福島県桑折(こおり)町の自営業、国(こく)分(ぶん)保夫さん(50)方は27歳から7歳までの8人姉妹に両親、祖母の「11人家族」だ。長女、次女、三女は結婚し、五女も今春から一人暮らしを始めたが、全員が顔を合わせることも多い。保夫さんを監督に、姉妹で作るバレーボールチーム「エイトシスターズ」は、町の大会で上位入賞の常連だ。年金財政を支える労働力人口に大きな影響を与える少子化問題。これを吹き飛ばすかのような大家族は、どんな暮らしをしているのか、国分家の週末をルポした。(滝口亜希)
「行ってきまーす!」
金曜日早朝。姉妹らが玄関から飛び出していった。冷蔵庫に張られた黒板には各人の予定がぎっしり。家族の行動を把握するには、これが一番簡単だ。
長女の陽子さん(27)を筆頭に、次女の啓子さん(25)、三女の典子さん(23)、四女の貴恵さん(21)、五女の友香さん(20)、六女の徳(のり)恵(え)さん(18)、七女で中学3年生の那奈美さん(14)、八女で小学校2年生の靖子ちゃん(7)。8姉妹のうち、4人が今も家から通勤、通学している。
午前5時半に電気通信関係の技術者の保夫さんが、続いて母、美佐子さん(50)、祖母、徳(とく)子(こ)さん(79)が起きる。6人掛けの食卓には炊きたてのご飯と納豆やノリ、漬物などが並び、姉妹が入れ代わり立ち代わり食事をする。
午前7時25分、靖子ちゃんがランドセルを背負って家を出た。5分後には那奈美さん、8時過ぎに貴恵さん、徳恵さん、保夫さん、美佐子さんが仕事場へ出かけると、「ようやく静かになったね」と徳子さんが掘りごたつに腰を下ろした。
静けさはつかの間だ。9時50分、保険会社に勤める典子さんが顔を出した。息子の龍太くん(3)を幼稚園に預けた後、必ず寄る。11時15分、スーパーの仕事が休みという友香さんが訪れた。「11人に慣れてたから1人は寂しくて…」
正午ごろ、ガソリンスタンドで働く啓子さんが昼食を食べにやってきた。タマネギのみそ汁をすする啓子さんの横で、徳子さんは「毎日お昼さ食べにくるね」とうれしそうだ。
午後1時40分には靖子ちゃんが帰宅。ランドセルをほうり出し、自転車で近くの公園に遊びに出かけた。
夕食は7時半ごろ。保夫さんが帰るのを待ってからだ。一家で月に1俵の米を食べ、食費だけで月10万円かかったころに比べれば量は減ったが、にぎやかさは変わらない。陽子さんの長女、柚李(ゆい)ちゃん(1)が来た。友香さんがスイカを持ち帰ると誰ともなしに「スイカ割りしよう!」。
靖子ちゃんが目隠しをして、チラシを丸めた棒を振り回す。みんなでスイカに頭突きをしたり、空手有段者の保夫さんが手で割るふりをしたり…。居間は笑い声でいっぱいになった。
かつての日本では、ごく当たり前の光景だったのかもしれない。
「ひじが曲がってる」「コースが読まれてる!」
スイカ割りから一夜明けた土曜日。国分家の近くにある町立体育館には、保夫さんの声が響いた。姉妹で作るバレーボールチーム「エイトシスターズ」の練習日だ。監督は保夫さんで、リーダーは陽子さん。3年前に結成して以来、町の大会で優勝したこともある。8人が勢ぞろいしての練習は1カ月ぶりという。
保夫さんがサーブを打つと陽子さんがトスを上げ、次女から七女の6人が息の合ったコンビネーションでつなぐ。
「いいよ、いいよ!」
絶えず声を掛け合い、アタックが決まれば、ハイタッチで健闘をたたえる。靖子ちゃんは年齢規定で大会には出場できないが、コートの外でボールを追いかけ、保夫さんに手渡す。
「どうせならみんなでチームを作ってみたら?」
バレー経験のある姉妹にそんな提案をしたのは母親の美佐子さんだった。「おれが娘たちの監督をしたい。そんなの夢かな」。バレー経験はないが、姉妹の練習に付き合ううちに専門指導員などの資格を取った保夫さんが晩酌をしながらつぶやいていたのを聞いたからだ。
1〜8番の背番号は、陽子さんから年齢順だ。カメラを向けると、靖子ちゃんが誇らしげに「8」の文字を指さした。
ただ、エイトシスターズの練習は、陽子さんが「翌日、腹筋が痛くなる」と話すように笑いにあふれている。「姉妹だと言いたいことが言えるから、やりやすい」(啓子さん)
試合は真剣そのものだ。「互いに声をかけなくても、ピンチの場面では自然と全員の集中力が高まっている」と友香さん。陽子さんは「姉妹だから動きが読めるのかな」。
約2時間の練習後、姉妹が家へ帰ると、美佐子さんと祖母の徳子さんが台所で「お帰りなさい。もうすぐご飯よ」と迎えた。居間の食卓には山盛りのハムカツやそうめんが並んでいた。-
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コメント: 全1件
from: 21世紀さん
2009年05月31日 09時45分54秒
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「Re:8人姉妹でバレーボールチーム 忘れていた大家族がそこにあった」
8人姉妹でバレーボールチーム 大家族もまた楽し、 少子化に一石
2009.5.30 22:56
「何で8人も作ろうと思ったんですか?」。8人姉妹の父、国分保夫さん(50)=福島県桑折町=が、最もよくされる質問だ。保夫さんはきまって少し照れたように答える。「男の子がほしくて、次こそはと思っていたら…」。バレーチームを作った8人姉妹を含め11人家族の国分家。苦労はあるが、「大家族は楽しいよ」と笑顔が絶えない。
高校時代に1学年下の美佐子さん(50)と知り合い、22歳で結婚。「子供は男の子を含めて少なくとも3人」と考えていた。しかし、長女、次女と女の子ばかりが続く。周りからも「次は男だろう」と言われたが、3番目も女の子。ある日、知人が生まれたばかりの三女、典子さん(23)をまじまじと見て言った。「この子は太ももに二本線があるから、次は男に違いない」。結局、8人姉妹となった。
8人となれば、苦労も多い。築40年になる2階建ての自宅で、2階にある2部屋を子供部屋に充て、6畳に4人で寝ていたこともある。月10万円の食費だけでなく、電気・水道代の4万円も家計を圧迫した。義務教育が終われば学費を払うだけで精いっぱいで、五女までは小遣いを渡したこともない。長女、陽子さん(27)は高校卒業後に仙台市の専門学校へ進学し、学費と生活費は奨学金とアルバイトでまかなった。
そんな折、保夫さんが経営していた通信事業の会社が倒産した。8年前だった。育ち盛りの子供を抱え、美佐子さんのおなかには八女の靖子ちゃん(7)がいた。保夫さんは「あのときは目も当てられない状態だった。知人から仕事を回してもらい、子供たちが寝ている間も必死に働いた」。美佐子さんも内職などで家計を支えた。
「一人になりたい」と家を出た陽子さんは学校をやめて地元に戻り、働きながら妹たちの面倒を見た。「両親から八女の妊娠を聞き、自分が家を支えなくてはと思った。あのときの経験が姉妹の団結をより強くしたような気がします」
姉妹は幼いころから助け合ってきた。勉強や友人関係、恋愛の相談はもちろん、靖子ちゃんの育児も姉たちが手伝った。陽子さんは「妹たちは家族というより親友のよう」と話す。
今でも誕生日や父の日、母の日には必ず家族が集まり、折り紙などで飾り付けをしてささやかなお祝いをする。今年4月の誕生日、美佐子さんは娘たちから外国ブランドの財布をプレゼントされた。四女の貴恵さん(21)が「仕事で昇格したから」と、トンカツ屋に両親と妹たちを招待したこともある。
子供を授かったばかりの陽子さんは「母親になって初めて両親の大変さが分かりました」。8人を育てた両親の偉大さを実感する毎日で、「私もなるべくたくさん子供がほしいです」。
少子化問題が叫ばれて久しいが、保夫さんは「苦労もあるけど、心配したら何もできない。たまたまうちは人数が多くなったけど、ぜいたくしなければやっていける」。美佐子さんも「家の中に居場所を作ってあげれば、子供は自然と育ちます。大家族って楽しいですよ」と若い親たちにエールを送る。
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