「自転車の「３人乗り」始まる　補助金支給の自治体も」
2009.7.1 22:52

　幼児２人を乗せて自転車を運転する「３人乗り」が１日、一部を除き全国で解禁された。一定の安全基準を満たした自転車が対象となり、一部のメーカーでは新型の３人乗り対応自転車の販売を開始。高額な購入費の一部を助成する自治体も出始めた。

　３人乗りは、運転者が１６歳以上で、同乗者は６歳未満の幼児２人に限定されている。強度や運転時の安定性などの基準を満たした自転車には、自転車協会（ＢＡＡ）や製品安全協会（ＳＧ）の認証マークが張られる。基準外の自転車で３人乗りをした場合は罰金もあり得るが、警察庁では当面、指導や警告でとどめ、周知徹底をはかるという。

　東京都千代田区のビックカメラ有楽町店別館では、自転車コーナーの一角に３人乗り対応自転車のブースが設置された。対応自転車はおおむね５万円以上で、電動自転車だと１１万円台後半から１３万円台ぐらいのものが主流となる。同店での扱いは電動のみという。

　普及を進めるために一部を助成する自治体もある。前橋市では４万円を上限に、半額を補助する制度を始めた。市の担当者は「自転車を使うことで路上駐車を緩和したい」と制度導入の意義を説明している。

「子育てママ、３人乗り自転車を体験」
2009.6.29 15:41

　自転車での幼児２人を乗せた「３人乗り」が７月１日から解禁されるのを前に、警視庁交通部などは２９日、東京都世田谷区喜多見の交通安全教育センターで「子育てママ自転車安全教室」を開催した。

　教室には同区内の幼稚園や保育園に通う子供と母親３０組が参加。自転車の通行ルールやマナーについて説明を受けた後、基準を満たす自転車と満たさない自転車に乗り、違いを体験した。

　７月から施行される改正都道路交通規則では、基準を満たす自転車に限って３人乗りが認められる。重心が低く、安定性の高い自転車とそうでない自転車の両方を体験した同区祖師谷の主婦、酒井香織さん（３６）は「最初のものはぐらついたけれど、基準を満たすものは安定して運転できた」と話していた。

　規則改正では、傘や携帯電話を使用しながらの片手運転についても新たに罰則が設けられる。