「Re:【知ってる！？】」
アマニ（亜麻仁）（４）
2009.7.27 07:45
　アマニは「リグナン」という、最近注目されている健康成分を豊富に含んでいる。含有量はゴマの約２倍（１．２％）と食用植物の中で群を抜いて高い。

　リグナンはポリフェノールの一種。大豆イソフラボンに似た構造で、女性ホルモンのエストロゲンと同様、骨粗鬆（こつそしょうしょう）症や更年期障害、男性型脱毛症などの予防に効果を発揮する。さらに、抗酸化物であるリグナンは、活性酸素の除去を促し、動脈硬化症や炎症反応のリスク低減にも役立つ。

　健常な成人男性が毎日１００ミリグラムのリグナンを１２週間摂取した試験では、総コレステロール値が平均８％、ＬＤＬコレステロール値は平均１４％、それぞれ低下した。

　また、リグナン配合の高脂肪食を与えたマウスでは、体重増加の抑制傾向や内臓脂肪重量・血清中性脂肪・コレステロール濃度の増加抑制が認められた研究データもある。

　リグナンは、アマニの粉末による摂取が効率的。ローストしたアマニの粉末は香ばしく、そのまま食べても、おひたしやサラダ、スープ、ご飯などにかけてもおいしい。（取材協力　日本製粉）

「Re:【知ってる！？】」
アマニ（亜麻仁）（３）
2009.7.20 09:09
　アマニは、整腸作用のある食物繊維を豊富に含んでいる。その量は、やはり食物繊維が豊富なゴマやアーモンドの約２倍＝グラフ写真。しかも、水溶性と不溶性という２種類の食物繊維を含んでいるのが特長の一つだ。

　食物繊維が不足すると便秘気味になり、これが肌荒れやくすみといった皮膚の悩みの原因になる。

　食物繊維の１日の摂取目標量は、成人男子２０グラム、同女子１７グラム（日本人の食事摂取基準２００５年版）。しかし、平成１９年国民健康・栄養調査によると、成人男子１５グラム、同女子１４グラムと、食物繊維は男女とも不足している。手軽に摂（と）れておいしいアマニの粉末や粒は、現代人の食物繊維補給におすすめの食材だ。

　今年１〜３月に日本製粉が行ったモニター調査で、アマニ粉末を毎日１０グラムずつ１カ月間摂取したグループのうち、便通に問題を感じていた約７割が、肌の不調を訴えていた約５割が、それぞれ「改善」を経験している。（取材協力　日本製粉）

「Re:【知ってる！？】」
アマニ（亜麻仁）（２）
2009.7.13 07:42
　一般に、「健康のため脂肪摂取は控えめに」といわれる。しかし、細胞膜や体内調整物質をつくる脂質のうち、体内でつくることができない必須脂肪酸は摂取が欠かせない。

　実は脂肪摂取で大事なことは、適量を心掛けると同時に必須脂肪酸であるリノール酸（ｎ－６系脂肪酸）とαリノレン酸（ｎ－３系脂肪酸）をバランスよく摂（と）ることだ。　

　リノール酸からはアレルギーや炎症を促進する物質が出るため、摂りすぎると喘息（ぜんそく）や花粉症、アトピー性皮膚炎などが起こしやすくなる。こうしたリスクを低減させるのが、アマニに多く含まれるαリノレン酸（ゴマの約１００倍）だ。αリノレン酸は、細胞膜の柔軟性・栄養素輸送効率向上や、脳・神経細胞の発育・機能維持にも欠かせない。

　食の洋風化に伴い、日本人のリノール酸摂取は過剰気味だが、αリノレン酸は逆に不足している。平成１７年、厚生労働省もαリノレン酸を含むｎ－３系脂肪酸の摂取目標を設定した。「健康のために、油を選ぶ時代」がやってきた。（取材協力　日本製粉）