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from: 21世紀さん
2009年07月16日 17時10分41秒
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【ゆうゆうLife】
重度者が在宅で過ごすには
2009.7.16 07:54
■伸び悩む医療型デイ
胃ろうやたん吸引など、医療行為が必要な在宅の重度要介護者は増えているのに、通所介護(デイサービス)は断られがち。3年前には重度者の在宅の支えとして、いわば医療型デイ「療養通所介護」が始まった。しかし、その数は全国約60カ所と伸び悩んでいる。(佐藤好美)
横浜市に住む自営業、葉山美智子さん(54)=仮名=は、夫の昭さん(57)=同=を在宅で介護する。昭さんは要介護5。8年前に難病を患い、いつまひが起きるか分からない。胃に直接、栄養を送る「胃ろう」の管理と頻回のたん吸引が必要で、目を離せない。
施設などに預けることも考えたが、療養病床には納得がいかず、有料老人ホームは高すぎた。短期入所(ショートステイ)も受け入れてはくれず、美智子さんは「家族で最後まで看(み)たい」と在宅を決めた。
在宅の支えは、療養通所介護「青葉区メディカルセンター」。昭さんは週に2日、送迎を受けてセンターに通う。自然光がたっぷり入る室内で、入浴、たん吸引、胃ろうの管理、排便コントロールなどを受けて過ごす。この日は6人の利用者に、スタッフは看護師2人と介護士3人。胃ろうや気管切開が施されている人は、通常のデイでは断られがちだが、ここでは看護師が対応する。
管理者の岩間慶子さんは「重度の人は、自宅では介護力の問題から寝かせきりにせざるを得ないが、ここでは車椅子(いす)への移乗を試みてコンビニエンスストアに行ったり、散歩もしたりする。長時間かかわることで目の輝きが戻ったり、発声のなかった人が言葉を発したり、こんな機能が残っていたんだ、と発見することも多い」と話す。
利用者負担は、介護保険の適用で日に約1500円(1割分)。ただ、定員や利用者の身体負担などから、連日の利用は難しい。美智子さんには仕事があるため、昭さんが在宅の日はヘルパーを頼む。しかし、介護保険の事業所には「たん吸引はしていない」と、断られた。結局、自費のヘルパーに頼る。美智子さんの目には、介護保険は重い人の十分な助けになっていないように映る。
「普通のデイは軽い人がほとんど。訪問介護のヘルパーは助けてくれない。私は自費でヘルパーを頼めるだけ恵まれている。重度要介護者を受け入れるデイが増えないと、家族は救われません」と、美智子さんは訴える。
別の50代女性は、80代で要介護5の母親を週2日、センターに預ける。3年前、難病の母親に胃ろうが必要になって入院させたら、大腸がんが見つかった。手術して人工肛門(ストマ)を設置。退院すると、ストマの器具交換やケア、日に数十回のたん吸引に追われる日々が始まった。
ヘルパーはたん吸引や胃ろうの管理はしてくれず、結局、自身がつきっきりになり、食事や入浴も二の次になった。
そんなとき、青葉区に療養通所介護が開かれると知った。すがるように電話し、利用可能かを聞いたら、こう言われた。「ここは、大変な人を受け入れるところだから、大丈夫。一番に入れるようにしておくから。ストマの器具がはがれてウンチまみれになっても、あとは私たちがするから心配しなくていいよ」。
その返事を聞いて泣いた。女性は言う。「明日は休めると思えれば、今日はがんばれる。余力ができたら喫茶店に行けると思えるだけで、乗り切っていけます」
◇
■規模の小ささがネック
2例はいずれも難病患者だが、療養通所介護は、医療と介護が必要な脳血管障害や呼吸器障害、がん末期などの人が利用できる。日本訪問看護振興財団が行った調査では、利用者の6割が要介護5。一般の通所介護では「医療的ケア」が利用の“壁”になっていたことが分かった。
同財団の佐藤美穂子常務理事は「通常のデイサービスは医療ニーズの高い人を積極的には受け入れないが、医療ニーズのある在宅要介護者は今後、もっと増える。厚生労働省が『慢性疾患は在宅で』というなら、受け皿が必要だ」と指摘する。
しかし、平成18年に介護保険サービスとして始まった療養通所介護は全国で64カ所にとどまる。佐藤常務理事は「療養通所介護は定員8人と規模が小さく、スケールメリットがない。しかし、通常のデイにつく入浴加算などはない。重度の人が対象だけに、とりわけ人手と神経を使う送迎も含めて、加算をつけてほしい」と話している。-
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コメント: 全1件
from: 21世紀さん
2009年07月23日 08時10分53秒
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「Re:【ゆうゆうLife】」
オムツ代、なぜ違う? 「療養病床」の介護型と医療型
2009.7.23 07:49
医療ニーズが高く、自宅で暮らせない高齢者が長期に入院する病院「療養病床」には、介護型と医療型の2タイプある。受けるサービスは実質的に変わらないがオムツ代が実費でかかるため、医療型の方が“割高感”がある。最近では、病院の事情で介護型から医療型に変わり、いきなり高額な入院費を請求されるケースが出ているので注意が必要だ。(清水麻子)
「来月から入院費が上がります」
今年5月、大阪市の自営業、加藤明さん(61)=仮名=は、寝たきりで要介護5の母(95)が入所するA病院(医療型療養病床)から、月5万円以上もの入院費の値上げを知らされ、驚いた。
加藤さんによると、入院費アップの内訳はオムツ代という。A病院は介護型から医療型に転換し、これまで無料だったオムツ代を利用者に請求するようになった。オムツ代の価格は病院が自由に決めるが、A病院は1日約2千円と設定。加藤さんは「年間35万円しかない母の年金では払えない」と困り顔だ。
厚生労働省によると、同じ療養病床でも介護型に入院した場合は介護保険が適用され、オムツ代は介護サービスの一部とみなされるため、無料となる。一方、医療型では介護保険ではなく医療保険が適用されるため、オムツ代は自己負担になる。
医療と介護の仕組みの違いに詳しい医療ソーシャルワーカーの団体「東京都医療社会事業協会」の村山正道理事は、「全国で療養病床の再編が進んでおり、今後、加藤さんのように高額なオムツ代が請求され、頭を抱えてしまうという問題が表面化してくるだろう」と予測する。
厚労省によると、療養病床の再編は、医療度の低い高齢者が長く入院し、医療費を圧迫する“社会的入院”を解消するため行う。現在、全国に約10万床ある介護型は平成23年度末までに全廃となり、医療型や老人保健施設などに変わる予定だ。
村山理事は「入院先が、老健施設などの介護施設に変わった場合はオムツ代は無料のままだが、医療型に転換した場合は自己負担に変わる。病院には医療ソーシャルワーカーがいるので相談してほしい」と話す。
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