交際相手からの暴力（デートＤＶ）について知ってもらおうと、高知市永国寺の高知女子大の学生がアイデアを出し合ったデートＤＶ予防啓発カードの配布が始まった。「かわいい」「こんなことする人確かにおる」などと若者の反応は上々だ。

　県女性相談支援センター（同市百石町２）によると、昨年度の相談１７３８件のうち、配偶者からの暴力（ＤＶ）被害関連は３８１件で最も多かった。また今年７月、同大生１０１人に行ったアンケートで、デートＤＶについて「聞いたことはあるが内容まで知らなかった」「知らなかった」と答えた学生が計６１人と６割を占めた。

　こうした現状から、ＤＶを防ぐには「若いうちからの啓発が必要」と、同センターが同大文化学部の学生に協力を依頼。約２０人が７月から数回検討会を重ね、ピンク色の下地にハートや猫のイラストをあしらった二つ折りのカードが完成した。

　学生らは今月１７、１８の両日、６００枚を準備し、同大で開かれた大学祭の場でカードを配布。興味を示した若者に内容を説明した。

　カード作りにかかわった同大４年、松本梨沙さん（２２）は「プライバシーがなくなっているカップルが多い。カードには具体例を挙げてあるので若い人に考えてほしい」。会場を訪れた高知大３年、大野未那美さん（２１）は「堅苦しい感じの冊子を開くより見やすい」と話していた。

　学生らは２１日にも学内の食堂で４００枚程度配る予定。こうち男女共同参画センター「ソーレ」など関連機関にも置いてもらうという。【千脇康平】

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毎日新聞　2009年10月20日　地方版