◇ＤＶ被害者らを支援する「エンゼルランプ」　「活動知り、現状理解を」
　ドメスティックバイオレンス（配偶者間等の暴力、ＤＶ）の被害者らを支援する県内団体「エンゼルランプ」（上地大三郎代表）が、活動を紹介するニュースレターを創刊。中心となり編集した河野南代子（なよこ）さん（７２）＝徳島市＝は「読者から被害者支援の輪が広がれば」と期待を込める。

　エンゼルランプは吉野川市で起きた０６年１２月のＤＶ殺人事件を受け、再発防止を目指す弁護士やカウンセラーらが０８年９月に設立。被害女性や子どもの安全確保を図る施設「ステップハウス」を運営するほか、公的機関への同行支援や相談、啓発活動に取り組む。

　ニュースレターは「エンゼルランプ通信」。創刊号（Ａ４判８ページ）には、被害経験がある女性からの寄稿や県外開催の討論会を取材したリポート、同様の活動をする他団体のメッセージなども掲載した。「被害者の安全やプライバシーを守るため、具体的内容をあまり盛り込めず苦労した」と河野さん。「まずは私たちの活動を知ってもらい、ＤＶの現状を理解してもらう端緒にしたい」と語る。

　エンゼルランプは運営を支える会員や寄付金を募集している。問い合わせは、電話（０８０・３９２５・２６９７／２６６３）。【岸川弘明】

毎日新聞　2010年1月13日　地方版