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from: 21世紀さん
2010年03月13日 15時59分01秒
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地域社会で子育て支援を 臨床心理士の三沢さん田辺で講演
田辺市新庄町のビッグ・ユーでこのほど、子育てフォーラム「完璧な親なんていない〜描画テストに表れた子どもの心」があった。臨床心理士の三沢直子さんが講演。子どもの心理状態を探る描画テストを用いた調査をもとに、現代の子どもを取り巻く環境の変化を説明し、孤立する親を地域社会で支援する大切さを指摘した。
三沢さんは、病院や企業などでカウンセラーとして勤務するほか、育児相談に携わってきた経験から、社会問題の年代的な変化を説明。1970年代半ばには思春期の子どもの家庭内暴力が目立ち、80年代半ばには学力が優秀でも心が育っていない若者の存在が確認され、90年代になると虐待など、親の役割を果たせていない親の存在が増え始めたという。
家と木と人を入れて好きな絵を描く「描画テスト」の調査結果も紹介した。81年の小学6年生の絵には、友達と遊んでいる様子や動物と触れ合っている風景などが描かれているのに対し、97年以降の調査では、刃物や血を流すなど攻撃的な絵、記号化された人物、想像上の生き物が描かれるようになった。攻撃性や欲求のコントロール力が育っていないこと、自己や他者への実感が希薄になったことなどがうかがえるという。
小学生だけでなく園児や大学生への調査でも同様の結果が見られ、現代の子どもたちに「心の育ちの停滞」が見られることを説明した。
これらの調査や70年代半ば以降に家庭内暴力が問題化したことなどから、三沢さんは高度成長期を迎え、核家族化が進んだ60年ごろに変化の節目があると指摘。「50年代までは大家族など、多くの人が子どもにかかわる環境があったが、60年前後から子育てが母親一人に委ねられるようになってしまった」と話した。母親が社会から隔絶されると子どもの社会性が育たないため、子どもの問題を解決するためには、まず孤立している親を支えていく体制が必要だと強調した。
また、三沢さん自身も親になる訓練を受けずに母親になり、悩みを抱えた経験から、親支援の必要性を語り、カナダで生まれた親支援のプログラム「完璧な親なんていない〜ノーバディーズパーフェクト」を紹介した。
プログラムは講義ではなく、子育て中の親が悩みを話し合うことで互いに学び、安心と自信をつかむことが特徴。田辺市など全国で開催されており、参加者からは子育てに自信が持てるようになったなどの感想が寄せられているという。
【親支援の大切さを話す三沢直子さん(田辺市新庄町で)】
(2010年03月11日更新)
03/11
紀伊民報-
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