◇「早めの利用を」
　県女性相談センター（岐阜市下奈良）が０９年度に面談や電話で受けた相談は計２３４１件あり、そのうち「夫などからの暴力」についての相談が５６９件に上った。統計にこの項目が加わった８１年度以降で最多。０９年度の一時保護件数７９件（前年度比５・３％増）のうち、ドメスティック・バイオレンス（ＤＶ）が理由の保護件数も６０件（同３３・３％増）と急増。同センターは「被害が深刻化しないうちに早めの相談を」と呼び掛けている。

　相談項目別では「夫などからの暴力」が全体の２４・３％を占め、子ども、親、親族らからの暴力の相談も計７７件（３・３％）あった。「男女問題」８９件（３・８％）の中では、「別れを切り出すと殴られ、『死なせてやる』『金を返せ』と暴言を吐かれる」など、２０代女性からのデートＤＶに関する相談が目立つという。

　ほかには「うつ状態でやる気が出ない、眠れない」などと訴える「精神的問題」が４３３件（１８・５％）、「離婚問題」が３４４件（１４・７％）と多かった。総相談件数は、過去最多だった０８年度の２３４６件から横ばいとなっている。

　同センターは「ＤＶは言葉で人格を否定するなどの精神的な暴力も含まれる。知人には相談しにくいかもしれないが、『ちょっと、おかしいな』と思ったら、早めに相談機関を利用してほしい」と呼びかける。

　同センターの電話相談番号は０５８・２７４・７３７７。年末年始を除き、平日は午前９時から午後９時まで、土日祝日は午前９時から午後５時まで。面接相談は平日のみ午前９時から午後５時まで。【岡大介】

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毎日新聞　2010年5月25日　地方版