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from: 21世紀さん
2011年11月21日 19時51分24秒
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【本の話をしよう】
作家 三浦しをんさん 言葉は思いを伝える大切なツール
2011.11.21 15:31 (
「仕事でよく辞書を使うのですが、たくさんの言葉の意味が逐一、載っていますよね。そこで、誰がどうやって辞書を作っているのか、興味がわいたんです」
直木賞作家の三浦しをんさん(35)の新刊は、辞書づくりに携わる編集者を描いた小説『舟を編む』。「辞書は言葉の海を渡る“舟”。その“舟”を“編集”する人々の物語」との意味を込めてつけられた。
■辞書編集者の真剣さ
小説を書くため、「広辞苑」を出版する岩波書店の編集者などへも取材した。「辞書に携わる人たちは言葉を集め、どういう定義があって、どんな意味があるかについて、厳密に話し合いながら言葉と真剣に向き合っていた」
実際の編集者同様、小説の主人公の玄武書房辞書編集部の馬締(まじめ)光也も、言葉に対して“マジメ”に対応するキャラクターに設定した。
「天にも“のぼる”気持ち」をなぜ、「天にも“あがる”気持ち」と言わないのか。「恋愛」という言葉の意味は「特定の異性に特別の愛情をいだき…」などと示されるが、同性愛が認知されてきた現代において、意味を「異性」に限定すべきかについて検討。昨今、よく使われる「リアルに」という言葉などについても、用例採集カードに記載し、言葉の正確な意味を徹底的に追求する。
「言葉」に誠実に向き合う必要性はどこにあるのか。
「自分の思いや考え、感じたことを他の人に伝えるときは、言葉というツールがとても大切。同じ言葉でも使い方や言い方、相手の置かれている立場や解釈によっては、伝わり方が全然、変わっていきますから」。三浦さんはこう説明する。
そして「言葉にきちんと向き合うことは、相手に自分の思いを正確に伝えようと努力すること。人に対して誠実に向き合おうとすることにもつながる」と続けた。
■つい読み込んでしまう
情熱的に言葉に対する思いを語る三浦さん自身も、辞書が好きだ。
字が読めない幼いころから、辞書をめくりながら“大人ぶる”のが好きだったし、中学生のころは授業中に時間を忘れて辞書を夢中で読んだこともあった。
「今でも、忙しくて時間がない時でも、辞書を開くとついつい読み込んでしまう」。はにかんで答える三浦さんの姿が一瞬、馬締の姿に重なった。(文:植木裕香子/撮影:大里直也/SANKEI EXPRESS)
◇
■みうら・しをん 1976年、東京都生まれ。2000年に『格闘する者に○(まる)』でデビュー。06年に『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。ほかに『風が強く吹いている』『仏果を得ず』『神去なあなあ日常』など。
◇
「舟を編む」(三浦しをん著/光文社、1575円)-
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