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from: マスター次郎さん
2009年09月23日 20時10分03秒
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ある医師のお客様からの話
当時私は難病の女の子を担当していた。
この女の子の病気を治す唯一の方法は、5歳の兄からの輸血しかなかった。
兄は同じ病気を奇跡的にも乗り越えて、免疫体を持っていたからね。
私は、5歳の兄にわけを説明してから、妹に輸血してもよいかどうか尋ねた。
男の子はちょっとためらってから、
「血をあげるよ。妹が助かるのなら!」
と答えたんだ。
その子は妹のベッドのそばに横たわって輸血をしながら、妹の顔色をみて満足そうに微笑んでいた。
でも、しばらくすると、だんだんその微笑みが消えて、顔をこわばらせ、青ざめてきた。
そして、震える声で僕に尋ねたんだ。
「……いつ、ぼくは死ぬの?」とね。
男の子は、私の説明をよく理解していなかったらしい。
輸血とは自分の血を全部あげることだと思って、「いいよ」と答えたんだ。
彼は決死の覚悟で妹を守ったのさ。
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