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from: マスター次郎さん
2009/11/27 23:59:52
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ある男性のお客様からの話
貧乏学生だった頃、月に2回だけ飲みに行くバーがあったんだ。
そのバーは貧乏学生が行くにはちょっと値段が張る店だったけど、俺はそのバーの雰囲気や料理や酒が大好きで、少々無理してでも飲みに行ってたんだ。
するとマスターが俺の顔を覚えてくれて、「ここでアルバイトしてみないか?」って言ってくれてね。
もちろん二つ返事でOKしたよ。
お店を閉めた後に、店で一番高い酒を飲ませてくれたり、まかないだけじゃなく外で食事をおごってくれたり、そのマスターには本当によくしてもらった。
だから就職して初任給をもらったとき、一番にそのバーへ行って、マスターに「お世話になったお礼に、食事でもご馳走させて下さい」って言ったんだ。
でもマスターはうんとは言わなかった。
その代わりこう言われたんだ。
「気持ちだけで充分だよ。今度は君が、若い人にご馳走してあげなさい。」って。
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