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我が山歩の記

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  • from: orimasa2007さん

    2011年07月27日 13時47分17秒

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    尾瀬紀行(44)尾瀬ヶ原 「尾瀬の峡谷と滝」

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     尾瀬紀行(44)尾瀬ヶ原 「尾瀬の峡谷と滝」  ,




    ところで、尾瀬ヶ原を潤してきた沼尻川やヨッピ川が合流合体して只見川となり、北側の燧ケ岳西麓と与作岳東麓の間に挟まれた大峡谷へ流れ落ちている。
    この峡谷の始まりに豪快な平滑ノ滝や三条の滝がある。

    そして、溶岩らしき岩盤の上を走る「平滑ノ滝」を造っている峡谷は、当然ながら燧ケ岳の爆発によって形成されたと思われていたが、実はこちらから見ると右手方面、尾瀬ヶ原の北方に立ち上がる「与作岳」(1833m)の噴火による溶岩が押し出されてできたものらしい。 
    つまり、与作岳の溶岩流がポイントとなって出来ていると最近は言われているのである。

    元より、尾瀬沼や尾瀬ヶ原の形成は、燧ヶ岳の溶岩流や土砂の流出によって只見川がせき止められたためと言われている。 
    しかしどうも、三条ノ滝や平滑ノ滝の生成過程をみると、燧ケ岳の噴火の後に与作岳の火山活動が発生し、この影響、痕跡がこれらの滝を含む只見川のⅤ字峡谷の形となって現在でも観られるという。

    つまり、三条ノ滝や平滑ノ滝のV字峡は、景観もさることながら尾瀬ヶ原形成のキーワードとなる重要な場所とされている。 
    これら太古の歴史を顧みながら尾瀬をを眺めてみれば、より一層感慨深いものとなるかもしれない。


    与作岳の溶岩は安山岩(火山岩の一種で緻密な暗灰色をしている。特徴は造山帯に産出し板状・柱状等の節理を形造る)が主体であり、この岩石は非常に堅く、水などにも侵されず何時までも形を残しているという。 

    やはり平滑ノ滝は、溶岩が冷えて固まった一枚岩の上を水が流れていて、川床は今でもギザギザとした溶岩流の形状を残しているのである。


    その「与作岳」の溶岩流の形跡が、判りやすく示した場所があるという。
    温泉小屋、赤田代辺りから至仏山方面を眺めると、東電小屋の笹山(1538m)辺りまで、牛首のように突き出した小高い山が右から張出しているの判る。 
    特に、燧ヶ岳から西方を見るとよく解るらしく、溶岩が流出、積み上ったものとされている。


    尾瀬ヶ原と尾瀬沼の穏やかなイメージが「尾瀬」の魅力となっているが、それとは対比して、荒々しく全く様相が異なるのが只見川のⅤ字峡谷であり、その中でも三条の滝、平滑ノ滝の豪快さであろう。


    尾瀬には周囲の山々から沢水が流れ込み、特に、八海山(背中アブリ山、1811m)周辺には多数の湿原があり、そこからあふれた水はの山裾を走りヨッピ川となって流れ出す。
    又、尾瀬沼からも、周囲の山々から集めた水が沼尻川となって尾瀬ヶ原に下る。
    これらの尾瀬の水を集めたこの二つの川は、尾瀬ヶ原の中央部である「中田代」辺りで合流し、只見川と名を変えて走り下る。

    尾瀬ヶ原を横断するの北部の歩道に架かる「東電尾瀬橋」のあたりでは川幅も広くなり、水量豊かな急流となる。 
    更に、5月、6月の雪解けの時節には激流となって、東電尾瀬橋は時によっては流水が溢れ出し渡行できない時もあるそうだ。

    そして、只見川が尾瀬ヶ原から只見川となって峡谷に入り込み、地層の段差となって水音激しくを下り落ちるのが平滑ノ滝であり三条ノ滝なのである。
    そして二つの滝の凄い所は、尾瀬ヶ原だけでなく尾瀬沼の水をも含め、最終的には尾瀬全体の水が集結して流れ落ちることから、融雪期は勿論であるが秋の渇水期でも大量の水が流れ落ちることである。

    この二つの滝は、滝の最上部と滝つぼの落差が共に70mから120mとかなりの落差を伴っているが、その姿はまったく対照的、特徴的に異なるのが面白いのである。

    平滑ノ滝は巨大な溶岩(安山岩)の1枚岩の上を400mに渡って水がすべるように流れる。 滝というよりは急流であり、早瀬を思わせる。
    そして、三条ノ滝は水流が崖上から噴出し垂直に落下する瀑布で、特有の轟音と水煙が舞い上がる。

    この只見川の急峻な界隈は、尾瀬が山としての様相をも同時に満喫できるところでもある。 
    初夏の新緑、真夏の濃緑、秋の紅葉の時節ともに素晴らしいこと請け合いである。

    だが、この二つの滝を見物するには、尾瀬の平坦な木道のウォーキングと違って急峻なコースとなり、滝に近づくには梯子や鎖の急勾配の山道を上り下りしなければならない。
    従って、軽いハイキングと違って登山靴を着装し、しっかりした行動、装備が必要なのである。


    次回、「滝名称の逸話




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