ランチタイムコメント
[ランチタイムコメント]
*11:23JST 5日線突破、マド埋め意識
　日経平均は反発。217.41円高の9298.93円（出来高概算9億3000万株）で前場の取引
を終えている。週末のドバイ・ショックの影響が警戒された感謝祭明け後の米国市場
は、ＮＹダウが154ドル安と比較的軽微であったこと、円相場は1ドル86円後半で推移
していることや、首相は今年度第2次に盛り込む追加経済対策に、円高・株安対策を
加えるよう指示したこともあり、買い戻し優勢の展開となった。セクターでは33業種
すべてがプラスとなり、不動産、銀行、証券、機械、ガラス土石、輸送用機器、電気
機器などの上昇が目立っている。東証1部の騰落銘柄は、値上り1381に対して値下が
り224、変わらず77と、値上り数が全体の8割を占めている。
　日経平均は一時9300円を回復してきており、27日の急落で空けたマド埋めにまであ
と10円弱に迫ってきている。下降する5日線が同水準に位置していることもあり、こ
のレベルを上回れないと目先的な達成感につながる可能性はありそうだ。ただ、期待
は低いとはいえ政策期待から売り込みづらい状況でもあり、5日線突破、マド埋めと
もなれば、見直しの流れが一段と強まることもあろう。また、大引けではＭＳＣＩ、
ラッセル野村などのインデックスの定期入替えによる需給が発生することもあり、前
場段階で強い動きをみせていた三菱ＵＦＪなど銀行株の動向が引き続き注目される。
そのほか、テーマ銘柄ではＬＥＤ関連を見直す流れが比較的強まっており、関連銘柄
での短期値幅取りが活発化しそうである。
（村瀬智一）
《TM》