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from: eriyaさん
2012年02月26日 18時11分20秒
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エコ・コンビニ
【すごいぞ!ニッポンのキーテク】セブン-イレブン・ジャパンは、地中熱を利用する空調システムを導入した「省エネ実験店舗」を24日、さいたま市にオープンした。システムはJFEエンジニアリングが開発、空調の消費電力を約3割削減できる見込みで、国内のコンビニでは初の試み。今後、福岡県、京都府内に出店する2店と合わせ計3店舗で2014年2月まで実験、他店舗への展開の可能性を探る。
導入する地中熱利用空調システム「GeoTOPIA(ジオトピア)」は、JFEが10年に開発した。店舗の地盤に打ち込んだ鋼管で地中熱を取り込み、地上に設置したヒートポンプが店内へ気流を循環させる。
地中熱は、井戸水が夏は冷たく冬は暖かく感じられるように、年間を通じて約17度で安定している。冷暖房を運転する際、外気ではなく、この地中熱を利用することで外気温を利用した空調機器に比べて負荷が低減でき、結果として消費電力を削減できる。
具体的な仕組みは、空洞の鋼管の中に水を充(じゅう)填(てん)。そこに両端を地上のヒートポンプにつないだチューブをU字型に曲げて差し込み、水を流し入れる。鋼管に漬かった部分のチューブの水温が、鋼管内の水温と同じ温度となったところで循環させヒートポンプに取り込み、冷暖房に応用する。
店舗内の空調操作は一般的な機器と変わらず、オーナーや従業員に特別な負担がかかることはない。店外に設置するジオトピアのサイズは幅2.5メートル、高さ約2メートル、奥行き約1メートルとコンパクトで、外見からは特殊な実験店舗であることは分からない。
今回の実証実験は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「再生可能エネルギー熱利用計測技術実証事業」をセブン-イレブンとJFEが共同で受託した。
セブン-イレブンは実験結果を分析し、今後の店舗開発への活用を検討する。JFEによると、新規出店であれば今回のように店舗真下の地盤に鋼管を打ち込んで施工するが、既存店でも近隣でスペースが確保できれば導入可能という。
地中熱利用は欧州、中国では盛んだが、日本では普及しておらず、JFEでは「24時間365日営業のコンビニで実証実験を行うことで、地中熱の計測技術を進展させられる」(エネルギー本部の松井聡氏)と、地中熱利用技術でリードしたい考えだ。
ジオトピアはJFEの社員寮や幼稚園などで導入実績はあるが、コンビニでは初めて。休止状態のない営業形態だけに、これまでとは違った監視、調整が必要となるという。
セブン-イレブンはこれまでも、店舗でLED(発光ダイオード)照明や太陽光発電パネルを導入するなど消費電力の削減に取り組んできた。店舗数や商品数の増加に伴い、全体の消費電力が増加しているためだ。商品では冷凍アイスクリームからおにぎり、おでんやから揚げなど、時代とともに多様化するニーズに合わせて異なる温度帯の商品を扱うにつれて機器も増加。店舗数も業界最大手の同社は現在約1万3700店舗を展開し、数年内に倍増させる計画で、省エネを図らなければ確実に消費電力が増えていくからだ。
セブン-イレブン建築設備本部の高垣正義氏は、「店舗、商品が増えても消費電力や二酸化炭素(CO2)排出量は増やさないコンビニチェーンにしたい」と意気込んでいる。(金谷かおり)-
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