時事通信 4月20日(金)17時9分配信
　
　農林水産省は20日、東日本大震災による津波の被害を受けた岩手、宮城、福島など太平洋岸6県の農地の復旧状況を発表した。被災した田畑は計2万1476ヘクタールで、このうち田植えが始まる5月ごろまでに塩分を取り除く復旧が終わるのは、約39％に当たる8310ヘクタールの見通し。
　被害が大きかった東北3県では、岩手が230ヘクタール（被災面積に占める割合約32％）、宮城は6670ヘクタール（同約47％）、福島は460ヘクタール（同約8％）で作付けが可能になる。
　福島は津波の被災農地5460ヘクタールのうち、東京電力福島第1原発の事故で「警戒区域」と「避難指示区域」となった地域に2120ヘクタールが含まれるため、低水準となった。
　農水省は2014年度中に90％弱の復旧を終える予定だが、福島は55％にとどまる見込み。6県に含まれる青森、茨城、千葉は今年5月までに100％復旧する。
　一方、地割れや液状化といった津波以外の被害を受けた内陸部の場合、12年度中にほとんどの田畑で農業が再開できる見込み。