7時59分配信 時事通信

　【シドニー時事】週明け14日のシドニー外国為替市場の円相場は、現地時間午前8時半現在、1米ドル＝98円25～35銭（前週末のニューヨーク市場午後5時時点は98円55～65銭）で取引された。米国の債務上限（国債発行枠）問題をめぐる不透明感は引き続き強いが、短期間の上限引き上げで与野党が合意するとの期待感もあり、大きくは動きづらい展開になっている。
　米国は債務上限を17日までに引き上げられなければ、建国以来初のデフォルト（債務不履行）に陥り、世界経済に混乱が及ぶ恐れがある。
　ワシントンで11日まで開かれた20カ国・地域（G20）財務相・中央銀行総裁会議でも、「米国は短期的な財政の不確実性に対処するため緊急の行動を取る必要がある」と明記した共同声明を採択し、債務問題の早期解決を米国に要請した。ただ、声明では為替問題に関する言及は特段なかった。
　豪ドルは、中国の輸出統計に圧迫されている。対米ドルで1豪ドル＝0．9430～9440米ドル、対円は92円65～75銭で始まった。
　中国税関総署が12日発表した9月の貿易統計によると、輸出は前年同月比0．3％減の1856億4000万ドルとなり、3カ月ぶりにマイナスに転じた。中国を最大貿易相手国とする豪州経済に悪影響が波及するとの思惑から、豪ドルが若干売られた。市場関係者は、14日発表される9月の中国消費者物価指数（CPI）に注目している。
　ニュージーランド（NZ）ドルは、対米ドルでは1NZドル＝0．8305～8315米ドル、対円は81円70～80銭で取引された。
　ユーロは、対米ドルで1ユーロ＝1．3550～3560米ドル、対円では133円20～30銭。
　14日は、日本（体育の日）、米国（コロンブスデー）などで外為市場が休場となる。
　オセアニアでは今週、15日にオーストラリア準備銀行（RBA、中央銀行）の金融政策決定会合理事録が、16日に7～9月期のNZ消費者物価指数がそれぞれ発表される。（了）