10月19日（土）8時46分配信 モーニングスター

　日本合成化学工業 <4201> はマーク続行の対象になる。ＲＯＥ（自己資本利益率）は１３％強と２ケタ・ラインに乗り、１４年３月期連結業績は回復軌道入りを鮮明にしている。ＰＥＲは８倍台と東証１部全銘柄平均値１６倍台の半分にすぎず、割り負け感の強い銘柄でもある。

　株価は、５月９日の年初来高値１３０６円を起点とする右肩下がりの上値傾向線を一時上抜き、相場付き好転の兆しが出ている。視界に入れた７５日移動平均線（９８０円程度）や、日足一目均衡表の抵抗帯「雲」上限（９９０円台半ば）をクリアすれば、出直り相場に弾みが付く可能性がある。

　今期業績予想については、７月３１日発表の第１四半期（１３年４－６月）決算時点で上方修正済みであり、回復ペースは速まっている。連結営業利益で、第１四半期に３９億８０００万円（前年同期比６２．１％増）を達成し、通期予想では期初計画の１５５億円から１７０億円（前期比４３．３％増）に上積みされた。光学用途のＯＰＬフィルムが想定以上の伸びを示し、スペシャリティ製品の販売数量増と円安効果などにより、収益を押し上げる。

提供：モーニングスター社