初めまして。
好子さま、ご覧になっていらっしゃいますでしょうか。
近頃は、もう活動をお辞めになってしまったのでしょうか。
私は、まず、音楽が大好きで、今迄、数多くはないものの、
様々の音楽を聴いてまいりましたが、
佐井好子さまのお造りになった音楽が、今わたしの中で一番格好よいのです。
特に好きな曲は、遍路、夜の窓
です。
遍路は、なにか、羊水のなかに包まれた胎児であるかのような錯覚を、わたしに起こさせます。何か懐かしく、切なく、温かい。
こんなすばらしい曲をわたしは他に知りません。
夜の窓が好きな理由、まず音色の静けさや美しさもですが、
「海の香り　あんたの胸で　もう一度だけ　少女のように眠りたい」
という箇所。
私の生まれは鳥取県境港市という港町です。
つい先月、祖父が亡くなったのですが、
祖父に、よく、添い寝をしてもらっていたことを思いだし、
そして、町を歩くと香り漂う、港町の独特の、海の香り。
祖父の胸で眠った、海の匂いの、あの少女の日に戻りたい。そんな思いを起こさせる私にとって特別な曲です。

私の勝手なレターのようなものを、この様な公共の場で晒してしまうこと、お許しください。

私は、好子さまにひとつお願いがあります。
もう一度、舞台へ立って、唄を唱っていただきたいのです。
私は好子さまの唄が聴けるのならば、何処へでも飛んでゆきたい気持ちです。

突然の長文を失礼いたしました。
私はこれからも好子さまの音楽を聴き続けます。
どの曲も、私にとって大切な青いガラス玉です。
ありがとうございます。