【Lost World】





何かが欠けている

何かが足りない



何一つ不自由ない

暮らしを営んではいるものの

常に満たされないこの思い



高度文明社会に生きてはいても

結局はコンクリートで作られた箱の中に

自分の人生を押し込んでいる

それが我々の暮らしなのだ



土に触れる機会を失い

自然の恩恵を被ることなく

人工の熱や光とともに生活する

それはまさに

創造の源から切り離された生活



本来文明とは

万物の創造主である神に対する

挑戦であったのではないか

なければないで済むものを

人々はあえて受け入れたのだ



だが便利さや

快適さといったものと引き換えに

彼らはもっと大切なものを犠牲にした



今　物質的にも最高に恵まれた時代に

生きている我々に

何が欠けているのかよく考えてみよう



自然の中でありのままに

暮らしていくことが

実は創造主の精神に触れながら

生きていくことだということ



「ロストワールド」

既にこの世界は

失われた世界だと言われている

そんな世界で暮らしながら

いくら富や名声を得たところで

どんな価値があるというのか



愛や正義

平和といった言葉が

単なるファッションで終わるのなら

我々の未来はないに等しい



真実を悟るというのは

確かにたやすいことではない

なぜなら

真実というものは絶えず

見えないベールで包まれているから



たとえそんな世界であっても

すべてをありのままに

見つめられる自分でありたい

少なくとも自分の目に映るものが

真実であると

信じることができるのならば




(Illustration "Sunset Runner 3" by kay)

* KAY'S BLOG「やさしさとは…」

→ http://kaytaka.blog35.fc2.com/blog-entry-1200.html