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from: ku-toさん
2011年10月12日 14時32分31秒
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定家(ていか)はメチャ面白い、
神坂次郎の「熊野御幸」を読んで、藤原定家を、
現在風に言うと「オト○ケ定ちゃん」といった感じの人間で、
読んでいて実に面白い、40歳過ぎてもさほど偉くもならずに、
遥か若い上司に従え、それでも黙々と、任務をこなしてる。
800年前、後鳥羽上皇の熊野御幸の際、お供(道案内、
宿舎の設定、歌会のお相手)に就かれる、
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お偉方は御所にてぬくぬくと、眠りにつくが、
定家はかすかに雨露しのぐ場所にて、隙間風吹く土間で寒さに震え、
ガタガタと風に揺れる戸板の音に恐れおののき、
寒さの余りに風邪を引いても、一人でグチグチ言うだけで、
休むことなく、夜遅くの歌会に誘われても文句一つ言わずに、
きっちりと仕事をこなし、歌も詠んでいる。
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いやはや立派立派、平成に生きてる人間よ、
800年前にも黙々と仕事をしていた「藤原定家」を称えてあげたいよね、
因みに、上皇等の一団は総勢800人を越すと言われる。御所の
畳と布団に寝られるのは1割足らずか、定家と言えども、
ボロ屋根付きの土間にしか寝られなかった。
この本は必続の価値あり!アマゾンで1円+送料250円で買ったのだけど
定家に気の毒やったわ、
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、、、定家というのは傍目からみれば愉快な男である
熊野御幸での旅の苦しみを、まるで一人で舐めているような
渋い面つきをしているのだが、ときおり、思わぬ失態を撒きひろげ
悲鳴をあげている。文中より〜
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切目王子から田の部(田辺)までのくだりで、
三鍋王子で昼食をとるが、定家は疲れて眠り込んでしまう、
辺りを見渡せば、誰も居なかったと、慌てふためく(笑)
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