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from: ku-toさん
2012年02月10日 15時26分07秒
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倒れた秀衝桜
2月8日、語り部の研修があって野中に行ってきました。秀衝(ひでひら)桜より、熊瀬川王子までの区間を歩き、説明要点を話し合いました。その秀衝桜は、昨年11月31日の地元新聞にも載っていましたが、夜中に突然倒れたという、樹齢120年、幹周り約70cm
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秀衝伝説は有名で、かの藤原秀衝夫妻が、熊野詣に訪れ、滝尻王子を参拝後、裏山の中ほどで産気付き、連れて行くわけにも行かず、岩屋に産み残したという、それが滝尻の「乳岩」である。
旅を続ける藤原夫妻は、野中を通る頃、産み残した我が子に気がやみ、杖にしていた桜の枝を地に突き刺し、再び、この地を通るときに、この木が根着いていたら、我が子は無事だろうと、願をかけ熊野に向かったという、
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やがて再びその地を訪れると、桜はしっかりと根着き、我が子の無事を喜び、帰っていったという、その桜の木が「秀衝桜」となっている。その後は明治22年の大水害で倒され、現在地の移されたのが3代目というわけです。
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しかし、藤原秀衝は信仰していた事は確かだが、熊野参詣した史実は確認されていない、まぁまぁね、いわゆる伝説というのはそんなもの、時の熊野信仰のPRにもってこいのお話なのですが、でもロマンがあって本当に面白いのが熊野古道なのです。
奇しくも「秀衝桜」が倒れる2日前の29日、私は2名のお客様を案内し、秀衝桜の前で、上記の説明をしたばかりだったのである。何ともまぁ、寂しい限りです。
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