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from: yumiさん
2011年11月23日 12時32分31秒
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お誕生日リクエスト
明さんに贈ります。《名(?)場面童話パロディ》演目1.金の斧、銀の斧男:昌獅女神:智里(秘密ゲスト有り)2.桃太郎桃太郎:勇真犬:美波猿:涼太雉:智里
明さんに贈ります。《名(?)場面童話パロディ》
演目
1.金の斧、銀の斧
男:昌獅
女神:智里
(秘密ゲスト有り)
2.桃太郎
桃太郎:勇真
犬:美波
猿:涼太
雉:智里
鬼:昌獅
3.マッチ売りの少女(?)
少女:涼太
4.赤ずきんちゃん
赤ずきん:美波
猟師:涼太
狼:昌獅
おばあさん:友梨
5.眠り姫
姫:智里
王子:勇真
悪い魔女:友梨
良い魔女:美波
6.シンデレラ
シンデレラ:友梨
王子:昌獅
継母:智里
姉(?):美波
姉(?):涼太
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from: yumiさん
2011年12月09日 09時59分58秒
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「お誕生日リクエスト」
2《桃太郎》
「も〜も太郎さん、も〜も太郎さん、お腰につけた黍団子、一つわたしにくださいな〜。」
「……歌うな、美波(みなみ)。」
暢気に歌う美波に涼太(りょうた)は猿の着ぐるみを着ながら溜息を吐いた、因みに美波の頭には犬の耳のカチューシャとスカートの裾からは見事な犬の尻尾が見えた。
「やあ、美波ちゃん、涼太。」
桃太郎の格好をした勇真(ゆうま)は笑みを浮かべ、やってきたので、涼太は顔を引きつらせた。
「何で暢気に登場してんだよっ!」
「変かな?」
「そんな事ないと思いますよ?」
「変か変じゃないの問題じゃねぇっ!てめぇには威厳が感じないんだよ。」
「そう言われてもね。」
苦笑を浮かべる勇真に冷たい声音がその場に落ちる。
「その辺にしたらどうです?」
背中に大きな翼をつけた智里(ちさと)が木の上から話しかける。
「ああ、智里ちゃん、そこにいたんだね。」
「ええ、先ほどから。」
「ごめんね、気づかなくて。」
「別に構いませんけど。」
微かに溜息を吐いて、智里はそんなに高くない木から下りた。
「で、さっさと鬼を退治して帰りますか。」
「えっ、まだ残り四つのお話が残っているよ?」
「……。」
美波の言葉に智里だけではなく涼太も疲れたように溜息を吐いた。
「この天然娘が……。」
「えっ?」
「今この場で次の話なんてしないで頂戴。」
「でも…。」
「ほら、さっさとすませましょう。」
さっさと木から下りて、前を歩き出す智里に勇真は苦笑しながら美波と涼太を促した。
「それじゃ、行こうか。」
「あ〜、何か嫌な予感がする。」
涼太の漏らした言葉が現実になるなんて、この時の誰も思っていなかっただろう。
***
「さあ、ついたわ。」
智里と美波はさっさと舟から降りるが、残る男性人は肩で息をしていた。
「ひ、人使い荒い…。」
「いや、今涼太は人じゃなくて、猿だから。」
「つーか、着ぐるみが動きにくいんだよっ!」
「脱げばいいじゃないか…。」
呆れる勇真に涼太はギロリと睨んだ。
「オレが脱いでみろ、絶対に文句言われるに決まっているし、役が分からなくなるだろうがっ!」
「…律儀なんだね。」
涼太の言葉に勇真は苦笑している。
「あっ、智里、美波…涼太くんに、勇真さん、こんな所で何をしているんですか?」
聞き覚えがある声に涼太たちがそちらに顔を向けると小袖を着た友梨(ゆうり)がそこにいた。
「友梨お姉ちゃん。」
「…お姉ちゃん、確か名前がなかったわよね?」
「うん、何か鬼に連れ去られた村娘Aみたい。」
「「「「……。」」」」
友梨の言葉だけを聴けばどう考えても脇役にしか聞こえないのだが、彼女を連れてきた「鬼」が、彼らが思い浮かべた人物なら彼女をうまく使えば円満で終わるだろう。
「……。」
「何か…オレたちが来た意味ないんじゃない?」
「言うな…仕方ないよ。」
「ねぇ、友梨お姉ちゃん。」
「ん?何?」
「鬼役ってもしかして。」
「ああ、昌獅(まさし)よ、昌獅。」
((((やっぱり……。))))
この場にいる全員が同時に同じ事を思った。
「で、その昌獅は?」
「ちょっと出かけているけど?」
「村を襲っているの?」
「まさか、ちょっと狩をしにね。」
「……。」
「自給自足も大変だけど、結構面白いものよ。」
なんとも逞しい友梨に勇真たちはどうしたものかと、思った瞬間、勇真に向かって鋭い石が投げられた。
「……。」
「昌獅っ!」
勇真は寸前のところで避け、友梨は投げた犯人が誰か分かり般若のような顔で振り返った。
そして、彼女が叫んだように憤怒の顔の昌獅がそこにいた。
「友梨、こっちに来い。」
「……や。」
「友梨っ!」
「勇真さんたちだもの、大丈夫よ。」
「だが、この話は。」
「大丈夫だよ。」
勇真はそう言うと、智里、涼太、美波と順に見ていった。
「いいかな?」
「別に構わないわ、無駄な体力を使う必要がないから。」
「オレも別に、いいぜ。」
「えっ、えっ、どういう事?」
ただ一人は理解していないが残る二人は勇真の意見にどうしてくれたので、勇真はホッと息を吐いた。
「簡単な事だ、悪さなんかしていない昌獅を退治しなくてもいいからな。」
「あっ、そうか。」
「それじゃ、おれたちは帰るな。」
「あっ、ちょっと待って、お土産持って帰ってよ。邪魔で仕方ないから。」
友梨はそう言って物置として使っている納屋から高価な壷や屏風、つまりは金目になりそうなものを持ってきた。
「何か昌獅が悪い鬼だと勘違いして色々持ってこられるんだけど、こっちは迷惑だし、換金なんて出来ないから。」
「ごめんね、友梨ちゃん気を使わせてしまって。」
「ううん、こっちだっていらないものを押し付けているんだから。」
友梨はそう言うと、荷台を昌獅に持ってこさせ、いらないと称した宝を乗せていったのだった。
「それじゃ、気をつけて帰ってくださいね。」
「もう、来るなよ。」
勇真たちを見送る二人に勇真はこっそりと苦笑する。
「友梨ちゃんがいれば間違いなく昌獅は鬼になりきれないな。」
「だよな、もしそんな事になれば間違いなく、あいつ友梨先輩に張った押されるぞ。」
完全に尻に敷かれている昌獅に男性人は同情の目を向けるが、それでも、本人が幸せならばそれでいいかと思うのだった。
End……?
「昌獅っ!いい加減にしてっ!」
「別にいいだろ、夫婦なんだし。」
「それは劇ででしょうがっ!」
「まだいいだろ。」
「駄目っ!」
「……。」
「ほら、次よ、次っ!」
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明、