つまり、子どものプライドとは「自分がえらい父親の子どもだ」と思いたいということになのであろう。
・プライドをかなぐり捨てても
　恥も外聞もなく、なりふり構わず、プライドをかなぐり捨てる場合もある。
　政界での実例を挙げよう。
　１９９８年、小渕内閣の官房長官に就任した野中広務は、記者会見で「法案を通すためには、小沢さんにひれ伏してもご協力頂きたい、とお願いすることが内閣の要職にある者としての責任だと思っていると述べた。
　当時は衆参ねじれの状態にあり、法案を通すためには、小沢が率いる自由党を取り込むことが必須であったのだ。
　それまでは、小沢を「独裁者」とか「悪魔」とさえ言って、こっぴどくけなしてきた野中であったのだ。
　しかし、このような「ひれ伏し」効果によって、自民党は自由党と連立政権を組むことになり、「ねじれ現象」を解消することが出来たの.である。
　この場合にプライドの意味は「意地」とか「面子」ということになろう。