この切り札として、原発推進と、風力、太陽光、地熱などの再生可能エネルギ－の活用が考えられてきたのだが、１１年３月１１日の海底大地震に伴う福島第一原発の事故以来、原発依存は極めて困難になったものと思われる。
　イタリアなどは、早々に国民投票を実施して、原発廃棄決めてしまったのである。
　残るは再生可能エネルギ－のみだが、これで原発発電量に置き換えるのにはかなりの時間が掛かり、その間に、地球環境の悪化は加速度的に進んでゆくであろう。
　この問題は、現実的には、再生可能エネルギ－にリプレイスするまでは、原発の安全性を飛躍的に高め、これを利用するしかないであろう。
　今、論じようとしているのは自然法則の問題であるのに、話が横道に入ったように思われるかも知れないが、人間の営為を自然がどのように受け取り、どのような変化を投げ返してくるのか来ないのか、あるいは、自然の法則がその人間の営為にどのような影響を与えるのかを考えることも、自然法則の問題を捉える上で必要と考えたからである。