それは、季節別、電力融通可能地域別の電力需給、電力資源、電力コスト、電力の質、対天災安全性問題などの、信頼し得るデ－タに基づく、電力供給の大義名分である。
　
　こう考えてくると、「大義名分」について、次のような真理が導かれると思う。すなわち、
　これからやろうとしていることについて、自分でも無理筋だと思い、周囲の納得は得られそうにないが、どうしてもやりたいと思っていることについて、それを、やむを得ない決断だという体裁を捏ね上げ、でっち上げた屁理屈、これは全てインチキ大義名分である。
だから、当事者が「大義名分」などと銘打って出してくるものはすべて、ごじつけ、でっち上げられた代物だと思ったほうがよい。
　しかし、真の大義名分は、何かことを起すについて、当事者があれこれ言わなくても、事情を分っている周囲が、暗黙のうちに、「尤もだ」と納得していることこそが真の大義名分であると思う。つまりも言わなくても分っているという状態である。