ヒトゲノム解析の結果、６種の遺伝子(KRACI)が肺がんの細胞分裂を促進することが分かった。その原因遺伝子(ALK)が肺がん促進に使われていたのである。
　手術で除去できないほどに進行としていた肺がん患者にALKを抑える新薬を投与したところ、１ヶ月後には肺がんの大きさが半分に縮小し、咳も出なくなったという。
　この治療は既に日本で２０００名以上の人が受けているのである。
　・腸に穴が開く奇病を治した例
　アメリカで食事をするたびに腸に穴が開くという奇病を患う幼児がいた。１６０回も手術をしても治らない。医師も途方にくれていた。そこで、ヒトゲノムを解読してむみると、１０１２４ヶ所が異常配列であることが分かった。７５のXIAP遺伝子のGがAになっていたのである。
　そこで、骨髄移植を行って遺伝子を入れ替えた。その結果、免疫異常が治り、その後は健常児に戻って元気に遊んでいるという。
　・進路選択
　人の親は誰でも自分の子が将来成功することを願っている。そのためには、子どものすぐれている能力を見つけて、それを伸ばすようにしてやりたいと思っている。
　このことは分かっていても、今までは、子どもがどんな優れた資質を持っているのか分からなかったのである。
　それがヒトゲノム解析で分かるようになったのである。これは凄い朗報である。




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