この決定要因によるジハ－ドと称するテロへの参加を決意させる力は大きいと思う。それは、単に差別や冷遇に対する復讐、報復ということではなく、真のイスラム国家建設という目標が明示されているからである。それなら一丁やってやろうか、という気にさせるからである。
・ＩＳへの対策
　対策としては二つの方向がある。
　一つは、テロの襲撃を防御し、被害を最小にすること、今一つは、テロ起こさせないように、テロの元を絶つことである。
　前者は、あらゆる手段を駆使して、テロ関連の情報を掴み、事前に対応することとか、空、海、陸とも出入国管理を厳しくして、国外からのテロの進入を防ぐ、テロ発生時の臨機の対応を万全にする等であろう。が、これだけではテロはなくならないことは前述した通りである。
　そこで、本稿では後者について考えてみることにする。
　イスラム過激派テロのもとを絶つのは困難であることは分っているが、考えられることを上げてみよう。
１まず、ＩＳのようなまとまりのある武装勢力は、空、地上からの攻撃で、徹底的に叩き潰すこと。
２１と平行して、テロの資金源と武器、弾薬の供給ル－トを徹底的に叩き潰すこと。
３テロという手段は、彼らの目的達成には大きなマイナスの作用しかなく、目的達成を不可能にする作用をするものであることを認識させること。