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  • from: 倭寇の末裔さん

    2015年12月27日 08時45分23秒

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    天皇の政治発言 (8)

     だから、天皇のシルクハット的認識は戦後も続き、それが国民統合の象徴という形で続いているのである。
     日本の天皇は、このように、もともと政治的な指導とか統合とかとは縁遠い存在なのだが、今後もそれを継続するというのは、次の理由によるものだと思う。
     天皇制の安泰を保つためには、その責任が問われるような立場には置かないのが一番である。
     政治的発言は、その問題について、白黒をはっきりさせるということになる。
     とういうことは、その判断に起因する成功も失敗もあるということになり、成功すれば良いが、失敗すれば、天皇のいうことは信用できないとか、その責任はとらねばならないということになる。
     それは天皇制を不安定にすることになるからまずい。だから、政治的な問題には一切触れないようにするのが良いのである。
     ただし、国民の安全、安心や平和維持、災害時の慰安のような、普通の共通的な人類的価値観に関するものは別である。
     政治的な問題への介入を禁じられている天皇も皇室も、それらの問題に対する発言や行動には制限はないのである。
     このような考え方に立った憲法の規定であることは間違いないであろう。
     しかし、戦争も平和も政治家や政策如何によつて左右される。これに言及できないとすれば、天皇の国民に対する平和堅持、戦争反対の意思は伝えられないことになってしまう。

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