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カジュアル哲学 (続)

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2016年01月04日 09時15分42秒

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    例外主義への疑問 (4)

     その生い立ちに由来するアメリカの特異性とそれに基づくアメリカンドリ-ムは消滅しつつあるこについて述べたが、ここで、アメリカ例外主義の副作用とも云うべき現象について述べてみよう。
    1アメリカの孤立主義
     第一次大戦後、ウイルソン大統領は、積極的な国際関係をを構築しようとして、国際連盟の創設に指導的な役割を果たしたが、議会に反対で、連盟に加入出来なかつた。
    2ブリッカ-修正運動
     トル-マン大統領末期からアイゼンハウア-大統領誕生の1951年~57年ころに起ったブリッカーは議員が提唱した修正運動である。その主張のポイントは四つある
     ①憲法に定められている権利を侵害或いは制限する条約は無効とする。
     ②いかなる条約も憲法規定の市民権に属する事項を監督し、統制もしくは裁判する権利を外国もしくは国際機関に許与しない。
     ③条約は、連邦議会の立法によってのみ合衆国の国内法として有効となる。
     ④大統領が、国際機関或いは外国と結ぶ協定は、法律で定める方法の範囲においてのみ締結される。

     これは、アメリカだけは別扱いすべきだという孤立主義思想の下で、アメリカの主権が国連と戦後の外交方針で損なわれることを危惧することに由来するものである。
     アメリカは黒人問題を抱えている関係で、人権条約などで、アメリカ人の行動が国連の監視下に置かれたり、管理されることを嫌った考え方である。
     この修正運動は、当時、共産圏に対抗するための、原子力平和利用、欧州防衛共同体、欧州との集団安全保障など
    の外交交渉を抱えていたアメリカ政府の交渉の障害になり、かってのアメリカの孤立主義に戻ってしまうものだとして、当時のダレス国務長官によって潰された。
    3アメリカは南北アメリカ大陸の利権を独占する意図を持っていた。
    4ご都合主義
     すべての面で派遣を握りたいアメリカは、自国の基準を世界基準としようとするが、自分の都合で変えて平然としている。その一つがダブルスタンダ-ドである。
     イスラエルの核兵器は傍観しているが、イランの核開発には徹底的に潰そうとしたり、イスラエルの国際法違反のパレスチナ地域の居座りを黙認するなどがその例である。
    5例外特権の押しつけ
     米軍駐留国での駐留米軍だけを特別優遇する差別的な地位協定の押しつけ、戦意の喪失を防ぐということを理由に、兵士の戦場での暴虐行為を審理する「国際刑事裁判所制度」へ加入しない等はその例である。
     

     


      

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