アメリカ士官学校で、オバマ大統領が講演し、そのなかで次のように述べたという。
　「アメリカ例外主義は、”アメリカ政府は何をしても正当化される”というドクトリンだ」「私は全身全霊でアメリカ例外主義を信じている。我々は行動を通して例外主義を肯定しているのだ。
　アメリカは、何百万人を犠牲にし、重傷を負わせ、強制退去させるなどしたか、こうした犯罪的破壊の全てが、アメリカ政府による国際規範と法による支配を肯定する派生的な現象にすぎない」
　つまり、アメリカがすることは、外見上はともかくとして、すべて正しいのだという考え方である。
　「核なき世界の実現」を唱えたり、アメリカでの銃砲所持の権利を制限しようと努力したり、人道主義者であるオバマ大統領の発言とは思えない演説内容である。
　しかし、そういえば、次のような理不尽なアメリカの仕打ちも、アメリカ例外主義思想の裏付けがあるのだと分れば、納得とか理解は出来ないが、そうなるのか、と思うのである。
　・大平洋戦争の末期に、日本のすべての主要都市に対してＢ２９爆撃機によって、無差別爆撃を行い、民間人を殺害したこと
　・広島、長崎に対して、完成したばかりの原爆を実戦実験のような形で、投下し、一瞬にして何十万人の民間人を焼殺し、その何倍も人に原爆症の苦しみを与えたこと。