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カジュアル哲学 (続)

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2016年01月12日 09時38分16秒

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    例外主義への疑問 (11)

    ・例外主義への疑問
     ここ近年のアメリカの戦争の大義となっていたであろう正義は、共産主義の撲滅、民主主義防衛、侵略の不可、テロの撲滅の四つであった。
     このうち、侵略の不可は世界共通の正義であるから、これを別として、共産主義の拡散防止は、既に共産主義は過去のものとなっているから、残るアメリカの正義は、民主主義防衛とテロ撲滅の二つに絞られる。
     これと、先に述べたオバマ大統領のアメリカ士官学校での演説を組み合わせて考えると、テロの撲滅と民主主義防衛のためならば、アメリカは何をやっても良い、ということになる。これがアメリカ例外主義のように思われる。
     しかし、民主主義の防衛といっても、民主主義体制をとっていないことを理由に、その国を攻撃する訳には行かないから、アメリカに出来ることは、民主主義体制化を図るための戦争や、民主主義の破壊に抵抗する戦いを支援するくらいであろう。
     とすると、アメリカがアメリカ例外主義をバックラウンドとして、積極的に、介入し得るのはテロ撲滅だけということになろう。
     だが、テロの撲滅を大義としても、アメリカは何をやつても許されるであろうか。
     2015年にオバマ大統領は、「アメリカは世界の警察官を止める」と述べた。これは中国が新しい大国として台頭してきたためでもなく、アメリカが世界の覇権を握ることを諦めたからでもない。アフガニスタン、イラクと続いた戦争で資金が減ったことと、米国民もこれ以上自国民の人的犠牲が増えることを拒否するようになったからである。
     

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