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カジュアル哲学 (続)

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2016年03月13日 09時40分39秒

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    日本の民主主義の憂鬱 (10)

     ところが、政策決定を急ぐあまりか、議論が煮詰まらないうちに、強行採決をするような多数決主義に走ってしまいがちになるのである。
     そうなるのは、やはり議席の多数を擁しているから、何時でも通せるという安心と驕りを与党が持っているからである。
     安倍が委員会の席で、野党の質問演説に、首相としてはあるまじき野次を飛ばしたり、ニヤニヤして聞いている態度にも、それが顕われている。
     与野党の議席差が少なければ、そうはゆかないはずである。もっと、緊張感を持つはずである。
     2014年の総選挙で自民党に三分の二近い多数議席を与えたのは「多数の誤謬」である。つまり、個々の有権者が良いと思った選択が、重積すると、全体としてはおかしなことになるという法則が働いたものである。
     なにとなく、投票すればそういうことになるのである。が、多数の誤謬になる可能性を予見することそう難しいことではない。
     今回の選挙ではどの党が勝つか、どのくらい勝つかは容易に予測できるし、支持政党なしの層の浮動票の動きも読み取れる。つまり、多数の誤謬発生の可能性や程度はある程度は予測できると思う。
     この予測を踏まえて、そうならないような投票をすれば、多数の誤謬の程度を弱めることは可能だと思う。それは個々の有権者の判断力の問題である。

     

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