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カジュアル哲学 (続)

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2016年04月11日 15時38分39秒

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    ホセ・ムヒカウルグアイ元大統領の哲学 (4)

    ・ムヒカ哲学の考察
     リオ会議でのムヒカの演説が世界の人々の胸を打ったのは、今までの指導理念に冷や水を浴びせるような正論だったからだ。
     今までの指導理念は、発展、成長、勝ち馬になることであった。それに対してムヒカは、ものやカネに縛られない幸せ、自由を説いた。
     その考え方は、古くから日本にもあった。
     あれもこれもでなく、もっと欲しいというのでもなく、ほどほどで満足することが大切であると云う意味である「足るを知る」という言葉は昔からあるし、仏教では、欲を捨てることが「悟り」であると教えている。しかし、人間は、なかなかその域には達することが出来ない。俗人はもとより、僧侶でさえ生臭坊主ばかりで我欲を突っ張らせているのだ。
     また日本では、「働き者」と云う言葉は、賛辞であり続けてきたのである。
     ムヒカも働くこと自体は良いことであるとしている。が、次から次へとものを買うために働くのは止めたほうが良い。働くことで、周囲を幸せにし、それで自分も幸せになり、真に価値あるものを世の中に残してゆくことを心がけなさいと言っているのである。
     真に価値あるものとは、単なる資産ではない。世の中の人々の幸せに貢献できるものである。
     ムヒカは働いて得たかねで、周辺の土地を購入し、それが値上がりして、価値が上がった。それだけでは価値ある資産ではない。彼はそこに、他の人と共同で、学校や病院、高齢者の集合住宅を建てたいと言う。
     彼は、自分では言わないが、それが世の中に残すに値する「真に価値あるもの」と考えているのであろうと思う。
     それはまさに、仏教で云う「悟り」の境地である。


     

     

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