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カジュアル哲学 (続)

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2016年08月09日 09時02分49秒

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    明仁天皇の業績 (1)

    1989年1月7日に皇位を継承された今上天皇明仁陛下は、2016年8月8日に「私の気持ち」として、日本国民に対して、ビデオ放送の形でテレビ放送された。
     その骨子を、若干補足を加えながら要約すると次の点になる。
    ・80才を超えて、身体の衰えを考えると、象徴天皇としての役割を果たすことが難しくなることを心配しいる。
    ・体力が衰えたからといって、象徴天皇としての役割を減らす事には賛成でくきない。役割の不十分な状態を容認することになるからである。
    ・摂政を置くことも考えられるが、摂政で象徴天皇の役をやっても、それは天皇の役を果たしたことにはならないし、そのまま天皇の地位に居座ることも問題である。
    ・健康を損ない、深刻な事態になると、社会が停滞し、国民の暮らしに影響が及ぶ懸念がある。
    ・終焉に当っての葬儀と即位の儀式とが同時並行することになれば、行事に関わる人や家族に負担が掛かり過ぎる。
    ・全身全霊を傾けてやる象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことを切に願う。
    ・この点について、国民によく理解してもらう事を切に希望する。
     このうち、四番目のポイントについては、そこまで心配する必要はないと思うが、他の点についてはその通りであると思う。
     これを読むと、天皇は大変真剣に象徴天皇の意味を考え、その役割を気まじめに果たすことに気を使われ、それが出来ない、あるいは不十分のまま天皇のポストに居座ることは出来ないのだと考えておられるのだ。
     このお気持を内閣にではなく、直接全国民に訴えられたのも、国民に直接に接していることが、象徴天皇としての在り方だと思われていたからであろう。このことに対しても深い敬意を表したい。

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