「自分らしく活きる」と気取ったことを云う若者が多い。そう思うことは勝手、だし、中々活きが良いとは思うが、中々そうはゆかない。
　何が自分の腕に、世間が認め、ゼニを払ってもらえるような、ひとかどの技を持っていて、その世界に入れれば、自分らして生き方といえるであろう。が、そうでなく、サラリ－マンの道を歩もうとするなら、自分の好きなことをやろうというのは無理であろう。
　日本の場合は、就職というのは特定の職に就くということでなく、特定の会社に雇ってもらうという就社という意味だからである。
　だから、会社側の判断で、どの職場に回されるかは分らない。その回された職場で、働くしかないのである。
　自分で希望は出来るが、それが叶えられる場合は殆どないのが現実である。
　とすれば、与えられた仕事の中で面白みを見つけて仕事を面白くやってゆくしかない。それには仕事をよく知って、その問題点、改善点を見つけて改善してゆくことである。
　どんどん改善点を見つけて、提案し、実施するのである。
　その提案が通らないような職場であれば、そんな会社は辞めた方が良い。先行き見込みがないからである。
　しかし、その改善力は、自分の資産として残りも他の会社で活用出来るのである。