「兄弟は他人の始まり」という言葉があるが、子ども時代はともかく、それぞれが独立した後の兄弟姉妹のつながりは、男兄弟と女姉妹とではかなり違う
　相続争いなどなかった場合について考えてみよう。
　男兄弟の場合は、つかず、離れずといったところであろう。着かずとは、日頃の交流はあまりないという意味であり、離れずとは、お互いの住まいの地の距離にもよるが、そう疎遠でもないと言う意味である。やはり兄弟だから、という意識があるためであろう。
　それに対して姉妹の場合は、かなり密接に交流する。女同士でり、病気、子どもの問題、おしゃれや衣装問題など共通の話題も多く、おしゃべり相手が欲しいという気持もあろう。
　しかし、男と女の間の交流は殆どないのが一般的である。唯一顔を合わせる機会は、盆正月や法事で、親の家のに集まるときと
くらいであろう。それも両親あるいはいずれか親が健在の場合であり,両親の死後は、この繫がりも薄れてしまう。
　兄弟姉妹の関係哲学は「さりげなく、自然に」ということになろうか。