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カジュアル哲学 (続)

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2018年06月21日 11時27分01秒

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    終渇 (1)

    「活」という字を頭につけた用語が大分ある。「部活」「就活」「婚活」などである。
     この用語は、中学校で放課後にやる部活動を略した「部活」から始まったもので「就活」は就職活動、「婚活」は結婚の相手探しの活動を意味する。「終活」は人生の締めくくり、つまり死の準備を意味する予後である。
     この用語が流行りだしたのは、高齢社会化が深刻になり始め、高齢者が増えて、人生を閉じる人が急増したからであろう。
     すべての生物にとって、死は当然である。
     「生は死の始まり」とか「人は無の深淵に差し掛けられた存在だ」なとい言葉があるが、人は若いうちは、親族、縁者の死には遭ってはいても、自分が重病でも罹っていない限り、自分の死などということは全く頭の隅にもない時期なのだ。それでよいのである。
     人が長生きするようになった今では、この時期が50歳台半ばくらいまで続くのではないか。人生のしめくくりを考えるのは、定年を過ぎて、生活習慣病が出たり、重い病に罹ったときくらいであろう。
     最近「終わった人」という映画が盛んに宣伝されている。これは定年を迎えたサラリ-マンの話であろうと思う。定年まで仕事一途で働き続け、定年を迎えたときには、家には居場所がないと感じたり、暇をもてあまして、家族からも邪魔にされるようになってしまったというような話ではないかと思う。が、定年が人生のしまい方を考える時期ではないと思う。


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