２０世紀に活躍したフランスの哲学者、文芸評論家のカイヨワは遊びの条件として次の六つをあげている。
　雌雄、隔離、未確定(結果が分かっていない)、非生産的、規則(ル－ルがある)、虚構(非現実的)の六つである。
　遊びだから当然この六つの条件は揃っていると思う。
　筆者は遊びには四つのパタ－ンがあると思う。
　第一のパタ－ンは「ものまね」である。
　時実は子どもの例を挙げたが、大人のものまね遊びもある。「コスプレ」とか「女装」などがこれにあたる。
　第二は「勝負事」である。
　これは勝つための作戦とか駆け引き、勝ち負けの刺激を楽しむものである。
　第三は「趣味型」である。
　山歩き、スキ－、テニス、釣り、コレクションなどがある。
　第四は芸術型である。
　これも趣味型の一種だが、芸術の匂いの強いものである。絵画、楽器演奏などがある。
　人間生活は同じ事の繰り返しが多いが、それだけでは飽きてしまう、つまらなくなる。そこで気分転換が必要になる。これは退屈しのぎとは違う。繰り返しの生活に飽きがみないようにするための息抜き、慰安なのである。
　遊びは気分転換だけでなく、精神的な疲労回復の効果もある。
　遊ぶ暇もなく、仕事を続けているとうつになったり、そのために過労死するリスクもある。ということは、精神面での疲労回復効果もあるということである。
　仕事がなく暇になっても遊ばない人もいるが、これは暇な時間に疲労回復をしており、遊びという疲労回復手段をとることを必要としない人であると思う。